育毛剤育毛剤の種類

育毛剤の医薬品と医薬部外品の違い「副作用」と「効果」

育毛剤育毛剤と一言で言っても、複数の種類があるということをご存知でしょうか。育毛剤も詳しく確認すると3つのタイプに分かれていることが分かります。

問題はその3つのタイプの育毛剤にはどのような差があるのか、といったことです。今回は、育毛剤の種類を明らかにし、どのようなメリットとデメリットや特徴があるのか、といったことをお話します。薄毛で悩んでいる方の育毛剤選びの役に立てたら嬉しいです。

育毛剤の種類は3種類

育毛剤の種類3つ

  • 医薬品
  • 医薬部外品
  • 化粧品

育毛剤の種類は基本的に上記の3つに分かれています。ただ、どのような特徴があるのかよくわからない、といった方も多いのではありませんか。

以下に、実際に商品名などを掲載します。全てを網羅しているわけではありませんが、現在利用している育毛剤がある方は、どちらに分類されているのかを確認してみてください。

医薬品タイプの育毛剤
プロペシア リアップ ロゲイン フィンペシア
ポラリス カークランド エフペシア ミノキシジルタブレット
フィンカー フィナロ

など

※国内で手に入らないタイプのものも含まれています。国内で手に入らないものは、海外から個人輸入代行サービスを利用して取り寄せることが出来ます。

医薬部外品タイプの育毛剤
薬用育毛剤 ゼロスカルプ ダイレクトエッセンス 黄金樹 チャップアップ
桜満快 ケイカンロII 薬用プランテル
Value Hair(バリューヘアー) 薬用ザクローペリ 薬用毛髪力 イノベート
M-1育毛ミスト 薬用ポリキュアEX ブブカ(BUBUKA)
ヘヤークロンM

など

化粧品タイプの育毛剤
フィンジア ボストンスカルプエッセンス Deeper3D ザスカルプ5.0c

など

育毛トニックや養毛剤も化粧品扱いになります。

医薬品の育毛剤 特徴まとめ

効果は高いが副作用のリスクもある医薬品の育毛剤

医薬品タイプの育毛剤に関しては、大きな効果が期待できます。そもそも医学的に発毛効果が認められているのです。その一方で、大きな副作用もあります。

発毛剤に利用されている医薬成分ですが副作用から生まれた、といった過去を持っているのです。

ミノキシジルの発毛効果発見過程

ミノキシジルはもともと、血圧降下剤として開発されました。しかし、利用者の状況を確認すると、頭髪が増える、といった状況が確認できたのです。

研究を進めてみると、血圧効果的効果の血管拡張作用に髪の毛に良い働きがある、ということが分かりました(髪の毛に栄養が送られやすくなる)。その結果、発毛剤への転用が決まったのです。要は、発毛効果自体が血圧降下剤の副作用でもあったのです。

フィナステリドの発毛効果発展過程

フィナステリドは前立腺肥大症の治療のために開発され利用していました。しかし、利用者の頭髪が増える、といった状況が見受けられたのです。

研究してみると、男性型脱毛症の原因であるジヒドロテストステロンの発生量を抑えられることがわかったのです。フィナステリドに関しても、発毛効果は前立腺肥大症改善薬の副作用であったのです。

ミノキシジルで発生する可能性がある副作用例
  • 低血圧
  • 動悸
  • 息切れ
  • 頭皮の肌荒れ
  • むくみ
  • 多毛症
  • 体重の増加など
プロペシアで発生する可能性のある副作用
  • 勃起不全
  • 精力の減退
  • 精巣痛
  • 精子の現象
  • 抑うつ
  • 発疹や蕁麻疹など

自己判断で使用するのは危険!専門家に相談を

自己判断で発毛剤を利用するのは、大変危険なことです。たとえば、フィナステリドに関しては、女性は絶対に利用してはいけません。男性用の発毛剤なのです。

ミノキシジルに関しても、低血圧などの様々な副作用が発生してしまう可能性があります。頭皮の肌荒れが起きてしまうこともあるので、生え際の薄毛を改善しようとして、前頭部にミノキシジルを塗布したところ、おでこに湿疹が大量にできてしまった、といった報告もあるほどです。

どうしても利用したいのであれば、まずは専門家に相談して下さい。血圧降下剤を利用している方はミノキシジルの利用ができない、といったことも教えてもらえます。

※血圧降下剤とミノキシジルを利用してしまうと、双方の作用の影響で血圧が下がりすぎてしまい「低血圧」の症状が出てしまうことがあります。

市販で購入するなら「リアップ」

どうしても医薬品タイプの育毛剤を利用したいのであれば、「リアップ」を選択すべきです。まずは市販されているということで、安全性の高さに注目しましょう。そもそも、リアップの有効成分「ミノキシジル」ですが、濃度が高ければ高いほど効果がありますが、その代わりリスクも高まってしまいます。

リアップに関しては最高でも濃度が5.0%なので高いリスクが有るとはいえません。

海外で販売されているものの中には、10%や中には15%を超えているものもあります。そういったタイプのものは、大きな副作用をもたらしてしまう可能性もあるのでおすすめできません。

ちなみに海外で販売されているジェネリックタイプの医薬品系育毛剤には、偽薬も多く紛れ込んでいます。たとえばミノキシジルを「10.0%含有」としていても、7.0%や12.0%含まれていることもあります。精度の高い製造が行われているわけではないので、表記通りに有効成分を含んでいないことが多々あるのです。

医薬部外品の育毛剤 特徴まとめ

市販の育毛剤のほとんどが医薬部外品

近年では育毛剤の多くが通販されているのですが、そのようなタイプに関しては、ほとんどが医薬部外品扱いとなっています。

医薬部外品は、厚生労働省が許可している効果・効能を持っている成分を一定以上の濃度で含んでいる、といった特徴を持っています。医薬品が利用されている発毛剤は治療目的が前面に出てきますが、医薬部外品の育毛剤の目的は「薄毛の防止」といったものになっているのです。

医薬部外品の育毛剤の特徴
  • 厚生労働省の許可した効果や効能を持った成分が含まれている
  • 上記対象成分が一定以上の濃度で含まれている

医薬品のような即効性はないが、副作用のリスクは少ない

医薬部外品の育毛剤はすぐに薄毛を改善させることは出来ません。髪の毛が生えやすい土台作りをして、健康的な髪の毛が生えてくるようにする、という感じなのです。育毛剤を1週間から2週間利用したからといって、髪の毛がワサワサ生えてくることはありません。

しかし、一定期間以上利用することで、髪の毛が太くなったり、長くなったり、といった効果も期待できます。結果的には、医薬品系の育毛剤に近い結果まで期待できるわけです。

医薬品の育毛剤と違って副作用のリスクが殆どない、というのも大きな特徴です。医薬部外品の育毛剤は、効果効能が期待できる成分を含んでいますが、そのほとんどが天然エキスです。植物などから抽出したものなので、強い副作用はありません。

医薬部外品の育毛剤の特徴
  • 強い効果ではなく、緩やかな効果が期待できる
  • 副作用の心配が殆どない

結局どの育毛剤を使えばいいの?

効果で選ぶなら「化粧品 < 医薬部外品 < 医薬品」

育毛剤に含まれている成分を比較すると、最も効果が期待できるのは医薬品タイプで間違いありません。近年では、リアップジェンヌといった女性用の医薬品の育毛剤も出てきました。

含まれている有効成分は、臨床試験が実施されており、多くの方に効果があった、と証明されています。

大正製薬のリアップx5(ミノキシジル5%)の試験データ例
4週間後 軽度改善:4.1%、不変:95.9%
12週間後 軽度改善:59.2%、不変:40.8%
24週間後 著明改善:2.1%、中程度改善47.9%、軽度改善:41.7%、不変:8.3%
36週間後 著明改善:4.3%、中程度改善61.7%、軽度改善:29.8%、不変:4.3%
48週間後 著明改善:8.7%、中程度改善67.4%、軽度改善:21.7%、不変:2.2%
52週間後 著明改善:11.1%、中程度改善66.7%、軽度改善:20.0%、悪化:2.2

※期間は利用継続期間を示しています。

著明改善は少ないものの、多くの方がリアップを使って結果が出ていることを示しています。データをチェックすると、最終的には90%を超える方に何らかの効果があった、としているデータが出ているのです。

医薬部外品や化粧品に効果が期待できないわけではありません。ただ、医薬品を使っていないので、効果が目に見えて現れる、といったことまでにはどうしても時間がかかってしまうのです。

即効性といったもので判断するのであれば、医薬品タイプの育毛剤を選ぶ、といったことも選択肢の一つです。

医薬品での薄毛対策ならクリニックに

医薬品を使った育毛対策を行おうと思うのであれば、AGAクリニックなどの医療機関の利用がおすすめです。危険性などもしっかりと教えてくれますし、責任をもって治療にあたってくれます。

注意しなければならないのが、クリニックにかかる費用です。AGAクリニックは、ひと月あたり15,000円から30,000円前後かかってしまいます。医薬部外品の育毛剤であれば、10,000円程度で1ヶ月から2ヶ月は持つので、費用に大きな差が生まれてしまいます。

クリニックで医薬品タイプの育毛剤を処方してもらい利用する、といったことを考えている方は、ある程度の出費を覚悟しなければなりません。

※AGAクリニックでは、検査やビタミン剤の処方などで更に費用がかかってしまうこともあります。

初めての薄毛対策なら「医薬部外品の育毛剤」

いきなり副作用のある医薬品系の育毛剤を使うのはオススメできません。副作用がでてしまって、かえって薄毛になってしまうリスクもあります。もうしばらくは維持できたのに、医薬品タイプの育毛剤を利用したから早く禿げ上がってしまった、となってしまいかねないのです。

生え際が少し薄くなっている、といった状態であれば医薬部外品タイプの育毛剤を利用しましょう。育毛効果がある成分が、一定以上の濃度で含まれているのです。しかも、頭皮を痛めるような可能性もほとんどありません。少なくても医薬部外品タイプの育毛剤の影響で薄毛が進行してしまう、といったことは考えにくいです。

育毛剤は1度利用したら長期的な付き合いになります。発毛剤を使ってしまうと長期的に副作用のリスクに怯えなければなりません。まずは医薬部外品タイプの育毛剤で薄毛の進行を食い止め、ゆったりとした改善を狙うのです。