ロテニンの副作用に不眠症育毛剤の種類

飲む育毛剤「ロテニン」とミノキシジルタブレットの違い

ロニテン

飲む育毛剤として知られている「ロテニン」。よく似た育毛剤であるミノキシジルタブレットとはどのような点が違うのでしょうか。使用に当たり知っておきたいポイントを詳しく解説しています。重要なのでチェックしておきましょう。

ロテニンとは

ロテニンとは、有効成分「ミノキシジル」を含む経口薬のこと。基本的には、ミノキシジルタブレットと同じです。現在では飲む育毛剤として薄毛に悩む方の間などで使用されています。ロテニンはどのような経緯で開発されたのでしょうか。

血圧を下げる薬として開発

ロテニンは歴史の古い医薬品です。1960年代に、現在のファイザー製薬が高血圧治療薬として開発しました。本来は血管を拡張して血圧を下げる内服薬ですが、使用した患者さんの多くに発毛効果が認められたため、育毛剤・発毛剤として改めて研究がすすめられました。その結果、1980年代に誕生したのがミノキシジルを配合した外用薬であるロゲインです。外用薬として生まれ変わった理由は、育毛剤として内服を続けるには副作用のリスクが高かったからといわれています。

先発医薬品でコスト高め設定

ミノキシジルタブレットは、ロテニンの後発医薬品(ジェネリック医薬品)です。歴史の古いロテニンのほうが安価に購入できると思われがちですが、研究・開発に多額の費用が掛かっているのでジェネリック医薬品のミノキシジルタブレットより高価なことが多いといわれています。ミノキシジルタブレットが安価な理由は、ロテニンのデータをもとに製造されているので研究・開発にコストがかかっていないからです。

現在では、複数の製薬会社から内服薬のミノキシジルが発売されているので、これらをまとめてミノキシジルタブレットと呼ぶこともあります。

後発ミノキシジルタブレットのほうが知名度が高い理由とは

先発医薬品のロテニンとジェネリック医薬品のミノキシジルタブレットを比べると、ミノキシジルタブレットのほうが知名度が高いといえます。知名度が逆転した理由は、ミノキシジルタブレットのほうが安価な内服薬だからと考えられています。安価なミノキシジルタブレットが広く流通した結果、知名度が逆転したと考えられているのです。

また、外用薬のミノキシジルの影響も無視できません。確かな地位を築いているので、「ミノキシジル=育毛剤」とイメージする方が少なくありません。多くの方にとって縁遠い高血圧治療薬「ロテニン」よりも、身近な育毛剤「ミノキシジル」のほうが覚えやすいので、ミノキシジルタブレットの知名度が高くなったといえるでしょう。

日本では未承認薬

発毛・育毛効果が高いといわれるロテニンあるいはミノキシジルタブレットですが、残念ながら日本では育毛剤として承認されていません。未承認薬なので、ロテニンを利用するには一部のクリニックあるいは個人輸入を頼らざるを得ないのです。

本来の用途である血圧降圧剤としても未認可

育毛剤としては認可されていないロテニン、あるいはミノキシジルタブレットですが、高血圧治療薬としてはどうなのでしょうか。歴史のある薬ですが、日本国内では高血圧治療薬としても認可されていません。一説では、副作用のリスクが大きいからといわれています。作用の大きな薬なので、それなりの副作用も現れるとのこと。ですから、安易な利用は控えましょう。

ロテニンの副作用は深刻です

ロテニンの利用にあたり注意したいポイントが副作用。深刻な副作用が起きることがあるので注意が必要になります。医師の中には、ロテニンの育毛効果や発毛効果を認めながら、副作用のリスクに備え処方していない方がいるほどです。具体的に、どのような副作用が起こるのでしょうか。

「多毛症」は、ロテニンで最も起こりやすい副作用

頭部はもちろん、全身の体毛が濃くなります。顔や身体などに太い毛が生えてくると目立ちます。服用をやめれば元に戻りますが、悩みにつながりやすい副作用といわれています。

「血圧低下」も。低血圧の人は気をつけて

高血圧治療薬として開発されているので、服用すると血圧が下がります。低血圧の方が服用すると非常に危険です。血圧が低くなりすぎると、身体に十分な血液を送れなくなります。長期間服用すると、臓器の働きなどが低下するかもしれません。

めまい、頭痛、息切れ、動悸……使用者の半数に現れる

血圧が低下すると身体に血液を供給するため心臓に負担がかかります。これに伴い、めまいや頭痛、息切れ、動悸などが現れやすくなります。これらの症状は使用を始めた方の半数程度に現れるといわれています。

血管拡張の働きにより、肌が紅潮

ロテニンには血管を拡張する働きがあるので、服用すると肌が赤くなることがあります。これにより顔が赤くなったと感じる方がいるようです。

初期脱毛は、ヘアサイクル関連の一時的な症状

ロテニンの副作用に不眠症ロテニンを使用してから抜け毛が一時的に増えることがあります。これを初期脱毛といい、詳しい原因はわかっていません。服用を始めて2~6週間頃に現れるといわれています。抜け毛の量が大幅に増えると心配になりますが、薬が効いている証拠と考え服用を続けることが重要といわれています。

以上のほかにも、不眠症や胸痛、心不全、肝機能異常などの副作用を起こす恐れがあるといわれています。深刻な副作用を起こすことがあるので、安易な利用には注意が必要です。

服用には副作用を抑える薬も必要

ロテニンは、発毛・育毛効果と比例して副作用のリスクが大きな薬です。健康状態によっては副作用のリスクを抑えるため、他のお薬を併用することがあります。不調を抱えている方などは医師に相談してから利用を検討しましょう。

使用方法

基本的なロテニンの使用方法は、5㎎の錠剤を1日1~2回に分けて飲むだけです。効果を期待すると10㎎を選びたくなりますが、副作用のリスクが大きくなるので、まずは5㎎から試したほうが良いといわれています。5㎎を利用しても効果が現れないときに10㎎を検討します。ただし、10㎎に切り替えるときは医師の相談したほうが良いでしょう。

使用者制限があるお薬になります

ロテニンは、高齢者、腎臓・心臓・肝臓に障害を抱えている方、人工透析中の方、血圧の病気の方、未成年、女性は利用できません。当てはまる方は、他の育毛剤を検討しましょう。

個人輸入でのリスク

ロテニン、ミノキシジルタブレットの購入方法として挙げられるのが個人輸入です。1日数十円程度の負担で購入できるので便利ですが、個人輸入には様々なリスクが潜みます。具体的にどのようなリスクが潜むのでしょうか。

偽造品が多い

最も注意したいリスクが偽造品です。日本国内では考えにくいことですが、海外では医薬品の偽造品が蔓延しています。残念ながら、個人で偽造品を見抜くことはできません。偽造品の中には、効果がないものや健康被害をもたらすものなどがあります。医薬品の個人輸入に付きまとうリスクといえるでしょう。

「医薬品副作用被害救済制度」が適用されない

日本国内で法律に基づき販売されている医薬品を使用した際に副作用が生じた場合、医薬品副作用被害救済制度が利用できます。個人輸入で購入した海外の医薬品で副作用が生じた場合、この制度は利用できません。万が一の際に、自分で対応しなくてはならない点も個人輸入のリスクです。

個人輸入には以上のリスクなどがあります。日本国内で入手しにくいロテニンやミノキシジルタブレットを安価に購入できるメリットはありますが、リスクの高い行為なので十分に検討してから行いましょう。