さまざまな種類の育毛剤が出回っている中「スペクトラルDNC」という名前は皆さんあまり耳なじみがないかもしれません。「スペクトラルDNC」は海外製育毛剤で以前は個人輸入代行から比較的簡単に入手ができる育毛剤でした。また日本製の育毛剤にはない特色も持っています。
ここでは「スペクトラルDNC」についてどんな育毛剤なのか、その効果や入手方法などついて詳しく見ていきましょう。
この記事で分かること
スペクトラルDNCとはミノキシジル+αの育毛剤
スペクトラルDNCはアメリカのDSラボラトリー社という会社で、製造と販売が行われています。
スペクトラルDNCには、育毛剤の有効成分として広く知られている「ミノキシジル」が配合されています。スペクトラルDNCにはいくつかのラインナップがあり、おのおのの製品ごとにミノキシジル+αの有効成分が含まれています。
さらに最新技術「ナノサムズ」を用いることで一般の育毛剤では届ききらない、皮膚の奥にまで有効成分が浸透することが大きな特徴です。
こうした有効成分と最新技術の組み合わせにより、ミノキシジル配合の他の育毛剤と比較しても効果が表れやすいという評判で、海外でも支持されている育毛剤です。
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スペクトラルDNCで期待できる効果とは
ミノキシジルの配合量が5%というのは、海外で人気のある育毛剤のなかでは比較的低濃度の部類です。
ミノキシジルが少ないと育毛効果もあまり期待できないのでは……と考えるかたもいるかもしれません。しかしポイントなのはミノキシジルの配合量だけでなく、「ナノサムズ」という最新技術です。この技術によって有効な成分をごく微細にして配合することで、育毛剤をより皮膚の深いところまで浸透させることができるのです。
そのサイズは人間の細胞のなんと10分の1以下で、ごく微細なカプセルに閉じ込められた有効成分が深部にまで、12時間以上におよぶ長時間をかけてじっくりと浸透します。
育毛剤は、有効成分の濃さだけではなく浸透する深さ・時間も重要です。一般の他のミノキシジル配合の育毛剤の場合は有効成分の浸透時間は3~4時間程度。スペクトラルDNCであれば浸透時間12時間以上。
つまり、一日2回使えば、24時間、一日中ずっと有効成分を頭皮に送り続けることができるのです。浸透の時間にはスペクトラルDNCの最新技術の優秀さがハッキリ表れています
さらにこの育毛剤にはその他にもさまざまな有効成分が含まれていますので、それらの効果についても確認してみましょう。
スペクトラルDNCのおもな成分とその効果
ミノキシジル5%
スペクトラルDNCの製品中、ミノキシジルそのものは「5%」で、同タイプの育毛剤の中でも低濃度にあたります。しかし最新技術「ナノサムズ」によって浸透効果が高く長く持続するため、ミノキシジルの濃度10%の育毛剤に匹敵する育毛効果が期待できます。
アミネクシル(アミネキシル)
アミネキシルはもともとはフランス・ロレアル社が開発の育毛剤でAGAへの効果が認められていた成分です。アミネキシルは抜け毛予防の効果が期待できる成分で、スペクトラルDNCにはこのアミネキシルが1%配合されています。
銅ペプチド
スペクトラルDNCに配合されている銅ペプチドで期待できる効果は、たんぱく質の修復・男性ホルモン「テストステロン」をDHT(ジヒドステロン)に変化させてしまう悪玉酵素「5αリアクターゼ」の阻害です。AGA(男性型脱毛症)にも効果を発揮します。
ピロクトンオラミン
殺菌剤としてスイスで開発されたのが有機化合物「ピロクトンオラミン」で、真菌症の外用薬としても使えわれています。
シャンプーや育毛剤に添加すると、酸化で起こる過酸化脂肪が作られるのを抑え、皮脂の過剰分泌を抑える働きなどが期待できます。
また頭皮の毛根部分に増える不要な「アポトーシス」を抑え毛母細胞を守り、抜け毛の抑制効果も認められています。
こうした効果から頭皮環境を清潔に保ち、ふけやかゆみ・汗のにおいを抑える働きもあります。さらに育毛剤をなじみやすくする効果もあります。
スペクトラルDNCの効果的な使い方
では次にスペクトラルDNCの効果的な使い方について確認していきましょう。特に難しいところはありませんが、使うのをさぼらずコツコツ毎日続けることが大事です。
- 使う前にまず育毛剤のボトルをしっかりと振っておく
- シャンプー後など、清潔にして乾かした状態の頭皮に用量を守りスプレーする
- 使った後は石鹸などを使って手についた育毛剤を洗い流すこと
- ※使用回数は「一日二回」を守る
基本的にはできる限り頭皮が清潔な状態のときに使うようにしましょう。夜お風呂に入ってシャンプーをしタオルドライ、ドライヤーで乾かしたあとがベストタイミングです。
ただし「一日二回」使うことで24時間成分が頭皮に浸透し続けることになり、さらに効果が実感できます。
シャンプーのタイミング以外で使うときも、できるだけ頭皮を清潔な状態にしてから使うようにしましょう。
頭皮の過剰な油は毛穴を詰まらせてしまいます。その結果、頭皮状態を悪化させ、薄毛の原因になることがあります。生活スタイル・食生活・頭皮ケアを見直すことで、べたつきの症状を緩和させることができます。
スペクトラルDNCの使う際に気を付けたいポイント
さらにスペクトラルDNCをより効果的に使うために、気を付けておきたいポイントについてもおさらいしておきましょう。
- スペクトラルDNCをつけてから頭皮を乾かす際にはドライヤーは使わないこと
- 白系の布は色が変化することがあるので、スペクトラルDNCを使う場合の洋服は注意が必要
- スペクトラルDNCを使い乾いたあとのシャンプーは三時間以上あけること
- プールで泳ぐなど水につかるなども、スペクトラルDNCを使った場合は三時間以上後にする
- 効果を実感するために数か月でやめてしまわず「最低半年」は続けて使用する
特にこの中で気を付けたいポイントは継続期間です。薄毛など髪の状況やヘアサイクルは数か月程度ですぐには改善するものではありません。
ですので最初まったく効果が実感できなくても、少なくとも半年ほどは続けてみることが大切です。
スペクトラルDNCの副作用や問題点
ミノキシジルをはじめさまざまな育毛成分が入った「スペクトラルDNC」ですが、トラブルや副作用など問題点はないのでしょうか。ここではこの育毛剤に関する副作用など問題点を確認しておきましょう。
スペクトラルDNCにより起こりえる副作用
スペクトラルDNCにはミノキシジルが有効成分として入っているため、この成分による副作用が懸念されます。副作用は以下のことが個人差により起こることがあります。
- 熱を帯びた感じがでることがある
- 頭皮に赤みや発疹がでることがある
- フケがふえる、かゆみやかぶれがでることがある
- 手足などにむくみがでることがある
- 急激に体重が増えることがある
- 脈が早まる、胸が痛むなどの循環器に関する異変
- めまいや頭痛などの精神神経系に関する症状
副作用はどなたにも起こるものではなく、症状には個人差がありますが、万一こうした症状が見られた場合はすぐ使用を中止し、専門の医療機関に診てもらうようにしましょう。
スペクトラルDNCの使用感などに関する問題
効果的な成分がさまざま配合されているスペクトラルDNCですが、実際に使ってみたユーザーから出ている不満や問題もあります。ここでは使用感に関する問題点などを確認しておきましょう。
- 夜使うと枕にしみついてしまう
- 独特のきつめの匂いと色が気になる
- 使った後乾燥したときに硬くバリバリした感触になる
- 髪に付着するとごわつきが出る
- べたつき感がありかゆくなることがある
- 毎回の振りが甘いとスプレーのノズル部分が詰まってしまう
実際に使ってみたユーザーの意見には以上のような問題点がありました。
しかし、逆に匂いが気に入っているといった意見も中にはあり、こうした問題も一定割合は個人差によるものといえそうです。
また、枕についてしまうという問題も、寝る前に枕の上にバスタオルを敷き、こまめに取り換えるなど対策を行えば大丈夫でしょう。
スペクトラルDNCのラインナップ
次にスペクトラルDNCのラインナップ別の違いや特徴などをチェックしてみましょう。
スペクトラルDNC
スペクトラルDNCには有効成分であるミノキシジル5%の他には「アミネクシル」という成分が1%含まれています。
ミノキシジルに期待できる効果の中には「乱れたヘアサイクルの正常化」があります。直接、毛包部分に作用して、たんぱく質の合成・細胞増殖を促進することで、発毛を促す機能が医学的に認められています。
一方、もう一つの有効成分のアミネクシルには、毛根部分が硬くなるのを防ぐ効果があります。髪が退行期に入るタイミングを遅らせる効果も期待できます。
ミノキシジルとアミネクシル以外にも育毛効果が期待できるミネラルやビタミン、ハーブが多く配合されています。
使用感の面では、一般的なミノキシジル配合の育毛剤に比べプロピレングリコールやアルコールなどの配合量が少ないため、肌トラブルを起こしづらく、べたつきが少ないのも大きな特徴です。
スペクトラルDNC-L
スペクトラルDNC-Lの特徴は、主成分のミノキシジル5%とともに「オリーブ」「亜麻仁」「ノコギリヤシ」という3つの5αリダクターゼ 阻害成分を配合する点です。クリームタイプの育毛剤で、アルギニンも含んでいます。
「5αリダクターゼ」は男性型脱毛症のAGAの原因のひとつといわれ、この5αリダクターゼを阻害する成分としてはフィナステリドが有名です。
フィナステリドは有名な育毛剤「フィンペシア」や「プロペシア」などの主成分として知られていますが、こうした有名育毛剤同様の効果が期待できるのが「スペクトラルDNC-L」です。
フェナステリドとミノキシジルを同時に配合している育毛剤は今のところほとんどありません。他の育毛剤で効果があまり実感できなかった方も、スペクトラルDNC-Lなら育毛効果が期待できるかもしれません。
スペクトラルF7
スペクトラルF7はメインの有効成分ミノキシジル5%とともに「アストレシンB」という成分が配合されています。
「アストレシンB」はストレスホルモンを阻害することで、発毛を促す効果が期待できます。
アメリカで行われた研究ではマウスに「アストレシンB」を投与したところ、もともとの予測に反して発毛が見られたという報告があります。これがきっかけとなり、「アストレシンB」が育毛剤に採用されるようになりました。
スペクトラルF7にはアストレシンBを最新のナノサムズ技術を駆使して配合しており頭皮への浸透力をさらに高めています。
スペクトラルMX-5
スペクトラルMX-5もミノキシジルの濃度は他のラインナップと同様に5%です。
しかし、他のラインナップに比べて低アルコール処方になっていることがスペクトラルMX-5の大きな特徴です。
肌が敏感な人は化粧水などスキンケア商品に入っているエタノールでも肌トラブルを起こすという方もいますが、そんなデリケート肌の方にも優しい低刺激でおすすめしたい育毛剤です。
液体がやや黄色っぽいのですが、これは配合されている「クエン酸」などの成分によるもので、使用に問題はありません。
スペクトラルUHP
ミノキシジルは女性の抜け毛対策には5%配合では濃度が高すぎるため、女性用の育毛剤はミノキシジルは2%に設定されたものがほとんどです。スペクトラルUHPもミノキシジル2%で女性用の育毛剤のカテゴリーに位置づけされています。お値段も同様の効果が期待できるロゲインと比較してややリーズナブルとなってることから、ユーザーに人気となっています。
スペクトラルDNCは国内未承認!処方箋が必要な医薬品
ミノキシジル配合で浸透力が魅力のスペクトラルDNCですが、どこで入手できるのでしょうか。
クリニックか個人輸入で入手
スペクトラルDNCは実は国内ではまだ未承認の育毛剤です。医療機関による処方箋が必要な「医薬品」のため気軽に近くのドラッグストアやスーパーなどで購入することはできません。
また、クリニックでもスペクトラルDNCを取り扱っているところは、現状あまり多くありません。
お住まいのエリアにスペクトラルDNCを取り扱うクリニックがない場合は、簡単には入手できません。
どうしても使ってみたいという人は、自分で個人輸入で入手することになります。以前は個人輸入の代行業から手に入れることもできたようですが、現在、スペクトラルDNCを取り扱いしている個人輸入代行業はないに等しい状況です。
また個人輸入できる数量についても制限があり、用法用量から考えて「一か月以内に使う量」と具体的に数量が設定されています。
さらに医薬品を海外から個人輸入する場合は、偽造品をつかまされるトラブルも実際に起きており、注意が必要です。
できれば、スペクトラルDNCを取り扱っているクリニックで、適切に処方してもらいましょう。