AGAの遺伝子検査AGA(男性型脱毛症)

AGA検査方法ガイド~AGAの検査はお早めに!

AGAの遺伝子検査

自身の家系の男性を見れば薄毛のリスクがある程度わかるものですが、最近では男性特有の薄毛「AGA(男性型脱毛症)」を具体的に検査できるようになってきています。「AGA(男性型脱毛症)」は早期発見と適切な治療を行えば改善が期待できるケースも増えているようです。「AGA(男性型脱毛症)」の検査は専門外来でのチェックのほかに「セルフチェック」も実は可能。
ここではそんな「AGA(男性型脱毛症)の検査方法」について詳しく解説していきます。

AGA検査をはやめに受けた方がよい理由

まずは「AGA(男性型脱毛症)」かどうかを知る「AGA検査」を早い段階で受けるべきといえる「理由」について確認しておきましょう。

AGA(男性型脱毛症)は早期発見すれば改善の可能性あり!

男性の場合ミドルエイジになればそれなりに髪も薄くなっていくことも多いものです。なので年齢を重ねたら「薄毛になっても仕方がないもの」と捉え、抜け毛が気になってもそのまま放置してしまう方もいらっしゃるようです。しかし男性特有の「AGA(男性型脱毛症)」の場合は、日進月歩で抜け毛のメカニズムも解明されてきており、早期に対策することで改善が期待できるケースが増えています。すなわち抜け毛が気になる段階でいち早く気づき具体的な治療を進めることで薄毛を回避できるかもしれない…ということなのです。
さらに「AGA(男性型脱毛症)」早期発見すべき理由を具体的に挙げてみましょう。

育毛は長期戦なので早期治療が肝要

髪には「ヘアサイクル」というものがあり健やかな髪の場合平均して2年~6年という成長期があります。このように髪は何年もかけて成長し、その後数か月の期間を経て抜けていくサイクルを繰り返しています。また目に見えない休止期の髪が頭皮の中でスタンバイしており、次々に成長することでボリューム感のある髪が保たれています。男性ホルモンの影響などで「ヘアサイクル」が乱れて起こる「AGA(男性型脱毛症)」になってしまった場合も、原因を見つけ具体的な治療を行っていけば改善が期待できます。
しかし的確な治療を進めたとしてもどんな早い方でも効果が表れるのは「三か月」以上はかかると言われています。きちんと治療を受けても個人差や進み具合、体質によっても効果が実感できる時期は異なるもので、状況によっては数年を要することもあるいわゆる「長期戦」です。
なのでより早く見つけてより早く治療を開始することが重要なのです。

抜け毛に気づいた段階でかなり進行している!?

健康な人でも髪は一日に50本~100本ほどは抜けています。「AGA(男性型脱毛症)」で抜け毛が進んでいても気づかないで過ごしてしまう場合も実は多いようです。朝枕元にごっそりと抜け毛が散らかっているなど、明らかに抜け毛が増えたと気づいたときにはすでにかなり進行している段階というケースも無きにしも非ずです。
さらに「AGA(男性型脱毛症)」の場合は進行も早くあっという間に髪が抜けていくと言われていますので、少しでも抜け毛や薄毛が気になりだしたらその段階ですぐに検査を受けることが大事なポイントになります。

ネガティブ志向やストレスも進行を早める!

「AGA(男性型脱毛症)」は男性ホルモン「テストステロン」が「5αリダクターゼ」と結びつくことで生成されてしまう「ジヒドロテストステロン」が毛乳頭の細胞部分にある「レセプター(男性ホルモン受容体)」と結びつき発毛を阻害してしまう脱毛症です。またそれだけでなく日常生活における「ストレス」も大きく関わっていると言われており、薄毛に気づいてよりストレスを感じたり「どうせ何をやっても抜け毛は止まらない」と諦めの気持ちやネガティブ志向になることも良くありません。
とにかく気づいた段階で「治すんだ」と前向きに捉えて、治療を進めることが大事です。

AGA(男性型脱毛症)は治療が手遅れになってしまうことも!

早期発見すれば「AGA(男性型脱毛症)」は治療がかみ合えば劇的に改善するケースもあります。しかし年齢を重ねたら髪が薄くなるのは仕方ない、だとか薄毛の専門外来に行くのは恥ずかしい…などと考え躊躇したり放置していたらどうなってしまうのでしょうか。実は「AGA(男性型脱毛症)」はある程度の時期を超えてしまうと、治療が手遅れになってしまいます。
「毛母細胞」というものが正常に機能していることで健やかな髪が育つのですが、「毛母細胞」は実はその人の一生涯のなかで成長するサイクルや細胞が分裂する回数が限られています。細胞分裂の具体的な回数はおよそ「50回」なので、分裂回数がより多く残っている状態で治療を始めることが重要。逆に言えば細胞の分裂回数がわずかになってからですと、せっかく思い立って治療を始めてももはや手遅れとなってしまう場合があるということなのです。

AGA検査の種類

「AGA(男性型脱毛症)」は早期発見、早期治療が有効ということが分かったところで、具体的な「AGA検査」についてどういったものがあるか見ていきましょう。

AGAの専門の検査前のセルフチェック

まずはクリニックなどではなく自分で診断できる検査方法からチェックしてみましょう。

抜け毛が以前より明らかに増えた

健康な髪の人でも一日に50本~100本ほどは抜けるといいますので、どの程度からの抜け毛が多いのか判断は難しいところです。抜け毛が多いかどうかの判断は以下のようなポイントをチェックしてみましょう。

  • 朝起きたら枕元に目立つ抜け毛がある
  • お風呂の排水口にたまる抜け毛が以前より明らかに増えた
  • 抜け毛を観察したら健康な髪より短い、細い、毛根部分がとがっている

このような変化がある場合はAGAを疑って専門的な検査を早期に受けるほうば良いでしょう。

頭皮にかゆみやフケが出るようになった

健康な髪なら頭皮がかゆくなったりフケが出るということは基本ありません。かゆみやフケが気になるようになったとしたら、皮脂が必要以上に増えていたり毛穴がふさがるなど頭皮環境が悪化していると考えられます。
頭皮にかゆみやフケが出ておさまらなかったり、状況が悪化する場合はAGAが疑われますので早期に専門の検査を受けましょう。

眠りが浅い、不眠気味になっている

不規則な生活が続くなどし睡眠不足や眠りが浅い状態が続くこともAGAには深く関わりがあります。不眠気味や睡眠不足が続いてしまうと全身の血行が悪くなりますので、当然頭皮部分の血行不良も進むことになります。髪は血液の循環と充分栄養素が行き渡ることで育つものですので、不眠や睡眠不足が続くとAGAが進むリスクが高まります。

AGA検査キットのセルフチェックは予測のみ可能

AGAは専門外来や皮膚科で検査を行うことが可能ですが、その他にも自分でAGA検査キットを入手してセルフチェックを行うこともできます。
セルフチェックのAGA検査キットは、遺伝子検査で以下のようなことが自分で判断することができます。

  • AGAになる可能性(なりやすさ)の大小
  • 有効成分「フィナステリド」配合のAGA治療薬「プロペシア」の効きやすさ

遺伝子検査でクリニックに行かず自身でこっそりAGAの検査ができるのはとても便利ですが、上記のようなポイントのみしか判断することはできません。遺伝子レベルでの診断とはいえ、進行してしまっているAGAの場合はこれらのポイントをゆっくり予測している場合ではないかもしれません。AGA検査キットでのセルフチェックに関しては、ちょっと薄毛が気になりだした段階で、今後AGAになるリスクがあるかどうかを知るという意味では有用かもしれませんが、進行しつつあるAGAに関してはゆっくり自己判断している場合ではないとも言えます。
ただ遺伝子レベルでの検査は一度検査すれば結果は何度行っても同じですので、AGAに今後なるかどうかということを知りたい方には有効と言えます。今薄毛ではないけど今後AGAリスクがあるかを知りたいという方は、一度はチャレンジしておくのもよいかもしれません。

AGA検査キットの検査の流れ

次にセルフチェックできる「AGA検査キット」の検査の流れをおさらいしておきましょう。

  • AGA検査キットを購入する
  • 検査キットの中にある採取用の綿棒を使い、両頬の裏側の粘膜を採取する(強めに20回程度)
  • 検査キットに指定された検査機関の送付先に必要書類とともに郵送する
  • 検査機関で検査が終われば自宅に遺伝子検査の結果が送られてくる

それほど難しくなく、煩雑な手続きもなくAGA検査ができるのは便利ですね。

AGA検査キットでのセルフチェックのメリットとデメリットをまとめると以下のようになります。

メリット デメリット
専門外来で検査するより安価 気になっている薄毛がAGAなのかどうかを断定することはできない
将来のAGAリスクを事前に知ることができる あくまでもセルフチェックの検査キットなので、具体的な対策に結びつきにくい
自己判断で育毛剤を使う際、フィナステリド系AGA治療薬が効くかどうか把握できる 後に改めて専門外来に行った場合、検査が重複して無駄になることも
AGAリスクを把握すれば、他の薄毛の対策も早く進められる 検査結果が出るのに少し時間がかかる

病院・皮膚科での遺伝子検査でチェック

薄毛専門外来や皮膚科などの病院でもセルフチェックと同等の検査キットを使うなどし、専門のドクターに検査してもらうこともできます。ただし病院によっては薄毛を専門としていない場合もありますのでAGA検査を希望する場合は、あらかじめ電話で相談してから受診しましょう。
専門外来や皮膚科でのAGA検査の場合も、基本は頬の内側の粘膜を採取することでの検査になります。その他にもクリニックによっては本人から採取した髪の毛根部分の「毛包」の遺伝子を検査するケースもあるようです。
医療機関で遺伝子検査を行った場合は検査結果だけでなく、より専門的な見地から診断してもらえるうえ、結果によってはすぐに具体的な治療へ進めるところがメリットといえるかもしれません。

専門の医療機関での遺伝子検査を受けるメリット、デメリットは以下のようなものです。

メリット デメリット
AGAだけでなく現状の薄毛の原因など、専門的なアドバイスを得ることができる セルフチェックと同等の検査でも診察料などがかかりコストが高くなることがある
状況によってはすぐに薄毛の治療や対策を進めることができる 個人差や結果によってはセルフチェックのみで事足りたかも、という場合もある
検査の精度がセルフチェックよりも信頼できる  

病院・クリニックでの血液検査での診断

遺伝子検査だけでなく、AGAの検査方法は病院で受ける「血液検査」によって調べることもできます。これは一般的な血液検査と同じやり方でどちらかの腕の静脈から血液を採取し、CAGとGGCの塩基配列の数からAGAになるリスクを知るという、DNA塩基配列の検査を行う方法です。塩基配列の繰り返しの数を調べるという部分に関しては、血液検査でも毛髪や頬の内側の粘膜でも同様の診断になります。
血液検査でのAGA検査の費用はクリニックにもよりますが、おおよそ5000円~10000円ほど見ておく必要があるようです。予算が心配な場合は受診前に電話などであらかじめ確認しておくとよいでしょう。

医療機関で血液検査によるAGA検査を行うメリットやデメリットは以下のようになっています。

メリット デメリット
検査装置が整備されていることが多いためコスト面が抑えられていることが多い 血液を採取するのが苦手な方は苦痛を伴うことになる
一般の医療機関など通いなれた病院で受けられる場合もある AGA専門の医療機関でなければ、すぐに治療に移れない場合も考えられる

専門の病院でのドクターによる頭皮の視診による検査

またAGAや薄毛の専門外来などでは、事前の問診も含め専門のドクターによる「頭皮の視診による検査」も行われています。頭皮の視診で薄毛の専門のドクターはAGAなのかその他の薄毛なのか判断ができるそうです。
事前の問診で具体的に聞かれることは以下のようなポイントです。

  • 血縁関係、家族や家系にAGAの人がいるかどうか
  • 薄毛になった経過、状況について

またドクターによる視診は以下のようなポイントをチェックします。

  • おでこの生え際部分や頭頂部などの毛髪をチェック(短くなっている、細くなっているなど)
  • 「ダーモスコピー」という医療器具と同様の拡大鏡を使い抜け毛部分の頭皮を詳しくチェックする

専門の病院での視診によるAGA検査のメリットとデメリットは以下のようになっています。

メリット デメリット
頭皮を目視することによる視診でAGAかその場で診断できる AGA治療は自由診療のためある程度コストがかかる
専門のドクターならではの診断で素早く具体的な治療に進める
視診でAGAの進み具合も具体的にチェックできる

病院・皮膚科・セルフチェック…どのAGA検査が向いているか

抜け毛が気になりだしたらできるだけ早く何が原因なのか知ることが大事です。AGAの場合は特に早期発見、早期治療を行えば髪が蘇るケースもありますので気になりだした段階でAGA検査を受けるべきと言えます。
ではここまで確認してきた検査はどういった方にどれが向いているのか?ということも確認しておきましょう。

AGA検査キットによるセルフチェック 忙しい方・専門外来が近くにない方・薄毛の人が家系にいてAGAリスクを事前に知りたい方
病院や皮膚科での遺伝子によるAGA検査 AGAかどうか知りすぐに治療をしたい方・AGAリスクがセルフチェックでは心配な方
病院での血液検査によるAGA検査 近くの病院で済ませたい方・費用を抑えたい方・まだそれほど薄毛が問題ではない方
専門外来での視診を含めたAGA検査 AGAが強く疑われる方・薄毛の原因を知りすぐに治療に入りたい方

薄毛や抜け毛が気になるならAGA検査を検討しましょう

セルフチェックや遺伝子検査、血液検査によるAGAの検査では、自分が「AGAになるリスクが高いか低いか」を知ることができます。今まったく薄毛でないという方も家系にAGAの人がいるなら、一度は検査をしておくのもおススメです。なぜなら遺伝子レベルで「AGAになるリスクがあるかどうか」を知っておくことで薄毛になる前に予防を進めることもできるからです。
またもし遺伝子検査でAGAリスクがあると診断された場合も、100%AGAになるとは限らないそうです。リスクの因子はあると自覚したうえで、生活習慣を整えたりバランスのよい食事やサプリで発毛を促進する成分を摂るなど努力をしておけば、AGAにならずに済むかもしれません。

またすでに抜け毛が気になりだしている方は、できるだけ早くAGA検査を行い必要に応じて治療を行うことも重要です。諦めてしまわずできるだけ早く何による薄毛なのか診断を仰ぎ、必要な対策を進めていきましょう。