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AGAの治し方を知りたい|育毛剤では間に合わない薄毛

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生え際に効果的な育毛剤、市販品にはない!?

生え際というのは、毎日眺めている部分だけに、変化に気が付きにくく、気が付いた時(誰かが指摘してくれた時)には(AGAが進行して)相当後退してしまっていた、ということが多い箇所でもあります。そして、その段階に来て初めて市販の育毛剤や育毛シャンプーを手に取ることも珍しくはないでしょう。

しかし、はっきり言って、その段階の生え際の後退に効果のある育毛剤は、市販品の中に存在していません。それがなぜなのか、AGAの発症メカニズムを知れば理解できるでしょう。

AGAの発症メカニズムとは

1.ジヒドロテストステロン(DHT)

AGAは、男性型脱毛症と訳されるように、男性に非常に多い脱毛症です。それは、AGAの大きな原因の1つが、男性ホルモン(テストステロン)由来の物質、ジヒドロテストステロン(DHT)という物質だからです。

このDHTが毛根の奥にある毛乳頭の受容体に結びつくと、毛乳頭は髪の毛のもとである毛母細胞に対して、細胞分裂を止めるよう指示を発してしまいます。そうすると、髪の毛の成長はそこで止まり、ついには抜け落ちてしまうのです。(成長しきった髪の毛が自然に抜け落ちるのと同じ仕組みです)この作用は、DHTが毛根に存在する限り何度も繰り返されます。これが、AGAの発症です。

ちなみにDHTは、テストステロンに5αリダクターゼという酵素が作用することで、生成されます。そして、この5αリダクターゼという酵素は、生え際(と頭頂部)に多く存在していることが知られています。薄毛に悩む男性の多くが、生え際の後退や頭頂部の脱毛に悩んでいる理由はここにあるのです。

2.生活習慣

もちろん、偏った食事や不適切な頭皮ケアなどによって、薄毛になることもあります。

毛髪も細胞ですので、酸素や栄養を受け取って細胞分裂して成長していきます。正確には、毛根の奥にある毛乳頭へ毛細血管から酸素や栄養が渡され、それを毛母細胞が受け取って分裂することで、髪の毛が伸びていくわけです。そのため、毛乳頭に酸素や栄養を渡す毛細血管は非常に重要です。

偏った食生活しかし、偏った食事やストレス、喫煙、眼精疲労などが続くと、その毛細血管の血行が悪くなり、血管そのものも減ってしまいます。結果、頭皮全体が乾いて柔軟性がなくなり、ますます血行が悪くなっていくという悪循環に入ってしまいます。そうなると、毛母細胞に十分な酸素や栄養が運ばれず、満足に増えることなどできないでしょう。

また、頭皮から分泌される皮脂や汚れで毛穴が詰まってしまっている場合、毛母細胞や毛乳頭は皮脂に混ざった汚れや整髪料などからダメージを受け、分裂をやめてしまうことになります。毛母細胞が分裂をやめてしまうということは、脱毛が始まってしまうということになり、これもAGAの発症です。

生え際は治りにくい

一般的に、生え際の薄毛は治りにくく、放っておくとどんどん進行していくと言われています。この言葉は正しく、確かに生え際の薄毛はなかなか治りません。

ではなぜ、生え際の薄毛は治りにくいのでしょうか?

それは、上述しているように、生え際にはDHTを作り出す「5αリダクターゼ」という酵素が多く存在するため、DHTによる脱毛が長期的に起きてしまことが原因の1つです。さらに、生え際は常に外気や紫外線などにさらされているため、どうしても皮脂の分泌が多くなり、これが毛穴詰まりを引き起こしやすい、という二重苦にさいなまれる確率が非常に高いのです。結果、この両方のケアを同時並行に行わなければいけないため、他よりも治すのが難しいということになるでしょう。

市販の育毛剤や育毛シャンプーに、そんな強力な効用を望むことなどできないでしょう。

AGAの治し方を手に入れるには処方薬

薬局市販の育毛剤などに頼れないのであれば、処方薬に頼るしかありません。では、処方薬であれば、本当に効果があるのでしょうか? 

AGAに効果があるとされている処方薬には、「ミノキシジル」と「プロペシア」という2つがあります。ただし、この2つは、直接発毛を促すような薬ではありません。

ここからは、上述した発症メカニズムを説明したのと同じように、この2つの処方薬について、効用のメカニズムを説明しながら解説していきましょう。

ミノキシジルは前髪が復活しにくい?

「ミノキシジル」というのは、血管を拡張して血流を多くする作用を持つ処方薬です。

ここから分かるミノキシジルの効用は、「頭皮の毛細血管を拡張して血流を増やし、毛母細胞へ送られる酸素や栄養を増やす」ということです。

つまり、ミノキシジルは毛母細胞へ酸素や栄養を与える経路の1つを改善することができるにすぎません。もし、頭皮が硬くなって毛細血管がほとんど機能しなくなっていたり、毛穴が詰まって毛母細胞自体が弱り切っていたりする場合には、あまり大きな効果は期待できないでしょう。

なにより、ジヒドロテストステロンによって毛母細胞の増殖が抑えられている場合は、手も足も出ないのです。

結果的に、ジヒドロテストステロンの生成を促す5αリダクターゼが多く存在して、且つ肌が硬くなりやすい生え際(前髪)の薄毛対策としては、ミノキシジルは大きな効果が期待できないということになります。

プロペシアは前髪に効果的!?

では、もう一方の「プロペシア」は、どうでしょうか?

「プロペシア」には、フィナステリドという成分が含まれており、このフィナステリドは5αリダクターゼの活性を抑える働きを持っています。

つまり、プロペシアは、5αリダクターゼがテストステロンに作用する力を弱めて、ジヒドロテストステロンの生成自体を減らしてしまう効用を持っているのです。そのため、プロペシアを服用するとジヒドロテストステロンによる毛母細胞の分裂が止まる現象が抑えられ、発毛が正常に行われるようになっていくのです。

このことはつまり、プロペシアであれば、5αリダクターゼが多く存在する生え際にある前髪のAGAに対して、効果が期待できるかも知れないということにつながります。もちろん、正しい頭皮ケア(適度に皮脂を残すようなシャンプーや、頭皮マッサージなど)で頭皮の血行を促進させ、バランスの取れた食事を行うなどして、毛母細胞に十分な酸素と栄養を送る必要があるのは、当然のことです。

AGA=M型ハゲ治療に必要なポイント

処方薬について理解できたところで、AGAの特徴であるM型脱毛の治療方法についてまとめておきましょう。

M型脱毛の治療方法

1.早期の対策

まず、毛母細胞の分裂が止められると言っても、毛母細胞そのものが死んでいるわけではありません。その証拠に、AGAが進行し始めている生え際にも、産毛が残っていることが多いのです。

現在、AGA治療薬として使われている2つの薬は、「毛母細胞の増殖を助ける」もしくは「毛母細胞の増殖を止める要素を減らす」ものです。つまり、結局のところは毛母細胞が生きていなければ、意味がありません。

残念ながら、AGAが進んでしまい、ツルツルで産毛も生えていないような生え際になってしまっている場合、毛母細胞が死んでしまっているため、投薬などでの治療の見込みはありません。(植毛やカツラに頼る必要があります)

逆に、産毛だけでも残っていれば、治る可能性が残されているということです。そのためにも、できるだけ早めに治療を開始しなければいけません。

2.頭皮環境

まだ毛母細胞が生きているとしても、増殖できる最適な環境がなければいけません。そのためにも、日々のシャンプーで無駄な皮脂を流し、育毛剤などで栄養を与えるといった、発毛しやすい環境を作っておかなければいけません。

3.バランスの取れた食生活

バランスのとれた食事毛母細胞に増殖する力があり、その環境が整っていれば、あとは材料を揃えるだけです。

毎日の食生活を見直して、バランスの取れた食事をするようにしましょう。また、髪のもとになるタンパク質や亜鉛などを積極的に摂るようにしましょう。

4.生活習慣を整える

もちろん、喫煙や寝不足、ストレス、眼精疲労、肩こりなどは、頭皮の血行を悪くする元凶です。ゼロにはできないかも知れませんが、できる限りなくすようにしていく必要があります。

前髪と頭頂部の治し方、ベースは一緒

AGAのもう1つの特徴である頭頂部の薄毛については、どうでしょうか。

実はこちらも、対策そのものは生え際の薄毛対策と変わりません。ただし頭頂部については、生え際以上に血行が悪かったり、皮脂や整髪料、シャンプーが毛穴に詰まってしまったりしている場合が非常に多いです。そのため、薬よりも、生活習慣の改善や頭皮マッサージ、シャンプーなどの方を強く意識して進める方が、育毛効果が高いかもしれません。