育毛剤をつける育毛の基礎知識

一目でわかる育毛剤の成分比較

育毛剤をつける

育毛剤の有効成分を徹底比較!

一般には馴染みのない「ミノキシジル」や「プロペシア」などの言葉。

とくに女性で抜け毛や薄毛が気になる方は、育毛ケアを始める前に、用語の意味と有効成分についてよく知ってから選ぶようにしましょう。なぜかというと、育毛剤の中には女性が使用できないものもたくさんあるからです。

1.ミノキシジル

女性OK 女性用の育毛剤にも使われている有効成分です。
効果 髪を育成し脱毛症を回復させる効果があります。
副作用 頭皮の痒み。アレルギー反応。
製品 リアップレディ、ロゲイン

血管拡張作用で、毛乳頭まで栄養を運びます

ミノキシジル(Minoxidil)は血管拡張剤の1つです。女性用もあります。血流を増幅することで、頭部への血流の巡りを促進。それにより栄養も毛乳頭まで行きやすくなり、発毛へとアプローチします。

元々は高血圧患者用に開発された経口薬でした

元々は高血圧を抑える経口薬として1960年代のアメリカで開発され、高血圧の方に処方されていました。ところが使用を続けるうちに副作用として髪を育成し、脱毛症を回復させる効果が認められたのです。発毛効果は高く、外付けタイプも経口薬タイプも、発売当初から爆発的な人気を獲得している育毛成分です。

育毛剤として本格的に研究され始めたのは、20年後。1980年のアメリカ・アップジョン社でミノキシジルが2%配合されている「ロゲイン」が発売されたのが、育毛剤としてのミノキシジルの始まりです。

濃度が濃いほど効果的って本当?

ミノキシジル配合の育毛剤は、濃度が高いほどに 効果も期待されています。ミノキシジルで有名な育毛剤リアップも、発売当初は1%配合だったものが現在では5%まで増えています。それと同時に、効果の現 れだす時期も6ヶ月から4か月に短縮。海外を見ると15%もの濃度で配合している育毛剤も出回っています。ただし、濃いほどに副作用のリスクが高まる点も 否めません。

使用上の注意点

医薬品のため、血圧の高い人や心臓病を抱えている人は使用できません。頭皮の血管を拡張するため、一般的な副作用として、発汗や痒みがあります。使用を中止すると、育毛ケアする前の状態に戻ってしまうため、使い続ける必要があります。

2.プロペシア(フィナステリド)

女性NG 女性は使用できません。
効果 男性ホルモンに働きかけて、抜け毛をストップさせる効果があります。
副作用 男性ホルモンに強力に作用するため、妊娠異常が起こる場合があります。
製品 プロペシア

商品名「プロペシア」が有名ですが、成分の正式名称は『フィナステリド(finasteride)』といいます。アメリカで開発された、AGA(男性型脱毛症)にアプローチする世界初の飲む育毛剤。国内では2005年に医薬品の認可を受けて以降、使用されています。

飲む育毛剤

男性ホルモンに有効な育毛成分

フィナステリドは男性ホルモンに働きかけて、抜け毛をストップさせる効果があります。発毛を促す効果があるミノキシジルと併用することで、相乗効果が期待されます。

注目は、男性型脱毛症(AGA)を発症させるジヒドロテストステロン(DHT)を生成する5αリダクターゼを阻害する働き。AGAは前頭部の脱毛が特徴で、その前部分に薬効成分の効果が期待できます。

そもそもは前立腺肥大の治療薬でした

フィナステリドを開発当初(1992年)は、AGAの治療が目的ではなく、前立腺肥大を治療する目的の薬でした。開発元のアメリカ・メルク社によってプロスカーとして発表。前立腺肥大症患者に処方しながら症状の改善を確認しながら、髪の毛が増えている状態も確認していったそうです。

使用上の注意点

男性型脱毛症(AGA)の治療薬であり、医師の処方が必要な男性専用の医薬品です。

男性ホルモンに強力に作用するため、女性は使用できません。副作用としては、妊娠している女性が服用すると、胎児が男の子であった場合、生殖器に異常が出るおそれがあります。皮膚からも吸収されるため取り扱いに注意してください。

3.カロヤン(塩化カルプロニウム)

女性OK 女性も使用できます。
効果 毛根に新鮮な酸素と栄養分を送り込み、発毛を促進します。
副作用 発汗や頭皮のかゆみが起こることがあります。
製品 カロヤンアポジカ

塩化カルプロニウムは、血管拡張作用を持つ副交感神経刺激剤です。

毛細血管は、副交感神経の刺激により拡張するため、そのメカニズムを利用して育毛に働きかける育毛成分です。毛根に多くの栄養や酸素を供給することで、発毛を促進する効果があります。加齢による抜け毛や薄毛以外にも、円形脱毛症や悪性脱毛症、びまん性脱毛症、ヒ糠性脱毛症など、さまざまな要因の脱毛症に対しての処方も行われています。製品としては『カロヤンアポジカ』が有名ですが、成分の正式名称は『塩化カルプロニウム』といいます。

使用上の注意点

服用する際には、発汗や熱感、悪寒、刺激感、かゆみ、過敏症などがあらわれる可能性があります。