豆類育毛の基礎知識

育毛に必要な3大栄養素

豆類

育毛に必要な3大栄養素

最近抜け毛が増えた気がする……地肌が目立つようになった。もしかすると髪への栄養不足が原因かもしれません。
体内の栄養素が不足すると最初に影響が現れるのは、髪の毛や爪です。髪や爪は生命の維持に直接影響を与えるわけではないので、栄養が不足すると最初に供給が途絶えてしまうのです。
髪の毛に必要な栄養素には以下のものがあります。

タンパク質 髪の毛の源ともいえる栄養素
ビタミン群 頭皮環境の正常化や毛母細胞の活性化に必要な栄養素
亜鉛 ケラチンとアミノ酸の結合や男性ホルモンの影響を抑制する栄養素

今回は育毛に必要な栄養素を3つに絞ってご紹介します。
効率的な摂取方法も合わせてご紹介しますので、あなたの育毛習慣の参考にしてください。

タンパク質は薄毛改善が期待できる栄養素

髪の99%はタンパク質

髪の毛はケラチンと呼ばれるタンパク質で構成されており、髪の成分の99%を占めています。髪の毛にとってタンパク質は欠かせない栄養素なのです。
タンパク質は育毛だけでなく、内臓・皮膚・血管・神経系組織を作り出すためにも必要な栄養素であり、健康的な体を作り上げるために活躍する栄養素の一つです。
他の器官にも分配され、毎日消費される栄養素ですから、毛母細胞を活性化させるためには十分なタンパク質を補給する必要があります。
タンパク質を豊富に含んでいる食材をご紹介したいと思います。

牛肉

育毛の為にタンパク質を補給したい方にとって牛肉は強い味方です。
成人の場合、一日にどのくらいのタンパク質が必要なのでしょうか?
厚生労働省が定めているタンパク質の摂取基準量は成人男性で60グラム、女性で50グラムとなっています。
牛肉100グラムには約20グラムのタンパク質が含まれていますから、他の食品と組み合わせることで一日の摂取基準値はクリアできるかもしれません。
ただし注意も必要です。牛肉にはタンパク質が多分に含まれている分、コレステロールや脂質も含まれています。
脂質を過剰に摂取すると毛穴が皮脂で詰まる可能性もあり、皮脂の過剰分泌は頭皮環境を悪化させます。
一日に100~200グラム程度に抑えておく方がいいかもしれません。

鶏のむね肉

牛肉よりも安く手に入る鶏のむね肉には牛肉と同じくらいのタンパク質が含まれています。100グラム当たり約24グラム含まれており、牛肉とは違いカロリーや脂質も低いので安心して食べることができるでしょう。
おすすめはむね肉を塩で軽く炒めて食べる調理方法です。必要最低限の脂質とカロリーに抑えながらもしっかりとタンパク質を補給できます。
アスリート選手が体重を抑えながら筋肉を付けたいときに取る食事方法ですから身体全体の健康のためにもおすすめです。

納豆

納豆の原料ともなっている大豆にはタンパク質が豊富に含まれており、育毛習慣を行っていくのであれば、是非とも食べておきたい食品の一つです。
納豆100グラムには約2グラムのタンパク質が含まれており、牛肉に比べると少なく感じますが、毎日摂取を続けることで育毛に十分な栄養素を届けることができるでしょう。
大豆は畑の肉とも呼ばれており、トータル的な栄養素が素晴らしく、タンパク質だけでなくビタミンやミネラル、食物繊維も豊富に含んでいます。
納豆に含まれている酵素は熱に弱い傾向があるので、栄養素を無駄なく吸収するためにはそのままで食べるほうが効果的と言えるでしょう。

卵は手軽に購入できる食品であり、タンパク質を多く含んでいるので育毛の観点からもおすすめの食材です。
卵黄・卵白両方にタンパク質だけでなく豊富な栄養素が含まれています。
特に注目していただきたいのはレシチンです。レシチンは髪の毛を作る主な栄養素で黒く・太い髪を作り上げるのに必要です。
ただし、レシチンは熱に弱く加熱すると酵素が破壊されるので、タンパク質と一緒にレシチンを摂取したいのであれば生で食べる方がいいでしょう。
豊富な栄養が含まれている卵ですが、比較的安価で購入できるのでたくさん食べてしまいがちです。
しかし、卵にはコレステロールが多く含まれていますから、一日の摂取量は1~2個程度に抑えておいた方がいいでしょう。

ビタミンは発毛効果を促進させる栄養素

体が元気に若々しい状態を保つためにはビタミン群を補給することが重要です。
年齢を重ねるにつれて新陳代謝は低下し、細胞の活性化も低下していきます。
髪の毛が元気に成長するためには毛母細胞が活発に細胞分裂することが必要ですが、そのためにはビタミン群の補給が重要になってくるのです。
育毛に必要なビタミンはたくさんありますが、今回は以下の栄養素に絞って解説したいと思います。

  • ビタミンA
  • ビタミンB
  • ビタミンC
  • ビタミンE

それぞれの栄養素を含む食材と効果的な摂取方法を解説します。

ビタミンAは細胞の老化を抑える栄養素

髪の毛だけでなく、視力維持や体の免疫システムを保つためにビタミンAは重要な栄養素です。
ビタミンAには細胞の酸化を抑制する働きがあるといわれており、細胞の酸化を抑制することによって髪の細胞分裂を促進させることができるのです。
ビタミンAは緑黄色野菜に含まれているので食事の際には野菜をしっかり食べることが大切です。
特にカボチャ、ニンジン、ホウレン草などにはβカロテンが含まれていて、体内でビタミンAに変換され吸収されます。
朝昼晩の食事の時には、少しでもいいのでこれらの野菜が食卓に並ぶように工夫するといいかもしれません。

ビタミンB群を補給して新陳代謝を活性化

ビタミンB群にはビタミンB2、B6、B7が含まれており、これらの栄養素は皮膚が再生を繰り返し、新しく生まれ変わるために必要な栄養素と言われています。
髪の毛だけでなく、爪や粘膜が新陳代謝を繰り返し、新しく生まれ変わるためにはビタミンB群が必要といわれており、アンチエイジングや若返りを図りたいときに摂取される栄養素です。
育毛を促進するためには、髪の細胞を活性化させることが必要ですから是非とも摂取したい栄養素ですね。

ビタミンB群が含まれている食材

ビタミンB群を効率よく摂取できる食材をまとめました。

ビタミンB2 納豆・レバー・卵・乳製品・うなぎ
ビタミンB6 魚介類(特にマグロやカツオ)・鶏肉・果物
ビタミンB7 野野菜・乳製品・豆類

ビタミンB群には多種多様な種類があるため、トータル的にバランスよく補給することが大切です。特定のビタミンに偏ることなく、バランスよく食べましょう。

ビタミンCを補給して細胞同士の結合を強める

美容の分野でも活躍するビタミンCはお肌や髪の毛を作るために必要なコラーゲンの生成を促進させます。
コラーゲンが生成されると各細胞の結合力が強化され、細胞の活性化が促進されます。髪の毛が頭皮にしっかり根付き、元気に成長するために大きな役割を果たしてくれる栄養素です。
髪の毛は血管を通して栄養を補給しますが、ビタミンCには血液をサラサラにする働きもあり、血管内の状態をよくしてくれます。
髪の毛に十分な栄養素を届けるためにもビタミンCをしっかりと補給したいですね。

ビタミンCが含まれているのはレモンだけじゃない!

ビタミンCを補給する代表といえばレモンが有名ですが、ほかにもビタミンCを補給できる食材はたくさんあります。
例えば、果物で言えばイチゴや柑橘類、キウイなどにもビタミンCが豊富に含まれています。
また、ブロッコリーやピーマンなどの野菜にもビタミンCは含まれているので食事の時には野菜と果物を並行して取るようにするといいでしょう。

血行促進を図ってくれるビタミンE

ビタミンEには血行促進の効果が期待できるといわれています。血行を促進させることは育毛においてとても重要なことなので、見過ごせない栄養素です。
実際、薄毛が進行している方の頭皮をチェックすると血行不良に陥っていることが多く、抜け毛を予防し新しい髪を生やすためには血行促進が不可欠です。

ビタミンEは身近な食材に含まれている

ビタミンEを効率よく摂取したいのであれば、ナッツ類おすすめです。
ただし、バターナッツやハニーナッツはカロリーが高いので注意が必要です。カロリーが気になる方はアーモンドやヘーゼルナッツなどがいいでしょう。脂質も少なく、おなかも膨らむので満腹感を得ることができます。
他にもひまわり油や紅花油などの植物油やホウレン草、ブロッコリーなどにも含まれています。

ビタミンの過剰摂取には要注意

育毛にビタミンが効果的といっても過剰摂取はよくありません。短期間で過剰に摂取すると過剰症と呼ばれる症状が出ることがあるからです。
例えば、ビタミンAを過剰に摂取するとめまいや頭痛、吐き気、肝機能障害を引き起こす恐れがあります。
また、ビタミンB6を長期間に割って過剰摂取すると神経系に悪影響を与えることがあるようです。
育毛改善のためにサプリメントを使って栄養素を補給する方法もありますが、一日の摂取量を計算して過剰摂取にならないように注意しましょう。

育毛に効果的な栄養素 亜鉛

髪の毛はケラチンというタンパク質で構成されており、ケラチンが十分に生成されていることが育毛の条件になります。
ケラチンは複数のアミノ酸と結合して作り上げられますが、その結合をサポートするのが亜鉛なのです。
ですから亜鉛が不足すると髪の毛の生成が滞り、新しい髪の毛が生えてこなくなるかもしれません。
また、亜鉛には5αリダクターゼ酵素を抑制する働きあるともいわれています。
5αリダクターゼ酵素は男性ホルモンと結合することで抜け毛の原因となります。
亜鉛を摂取することで、髪の毛の成長を促進させ、抜け毛の原因となる酵素にも働きかけることができるのです。
体内の亜鉛量は平均2000mgといわれており、健康に体を作るために必要なミネラル16種の一つです。
亜鉛は体内で生成することが出来ない栄養素なので、食事によって補給する必要があります。
どのような食材に亜鉛が含まれているのかご紹介したいと思います。

牡蠣

牡蠣に亜鉛が豊富に含まれていることは有名ですよね。でも、毎日牡蠣を食べることは現実的に難しいでしょう。
最近では牡蠣エキスを使った食材やサプリメントも販売されていますからそれらを上手に活用するのも一つの方法かもしれません。

肉類などの動物性食品

動物性の食品には亜鉛がたくさん含まれています。肉類の中では牛肉の赤身やレバーなどは亜鉛をしっかりと補給できる食材です。
しかし、脂肪分の多い肉をたくさん食べると皮脂の過剰分泌の原因になることがあるため、可能であれば脂肪分の少ないものを選ぶ方がいいでしょう。
和食中心の日本人にとって動物性食品から亜鉛を補給するのは難しいかもしれませんが、毎日コツコツ補給して髪の毛の細胞を活性化させましょう。

豆類

前述の牛肉には劣りますが、大豆や納豆にも亜鉛は含まれており日本人の食卓にも馴染みがあるものなので摂取しやすいでしょう。
ゴマや高野豆腐、クルミなどの木の実類にも含まれているので、食事のサイドメニューとして、また間食用として食べることもできるでしょう。

亜鉛不足、こんな症状が見られたら気をつけよう
  • 疲れやすかったり気力の低下を感じる
  • 偏食や小食で、コンビニ食品、インスタント食品をよく食べる
  • お酒を呑む頻度が多い
  • 激しいスポーツをすることがある
  • ストレスを感じやす
  • 精力の衰えや射精回数に変化を感じる

抜け毛の原因を改善する働きが期待できる亜鉛は、様々な症状で不足度合いが計れます。その反面、摂取が十分であればその効果も実感できるはず。もし亜鉛不足を感じ、食事による摂取が困難に感じるときは、サプリメントなどの栄養補助食品による摂取を考えてもよいでしょう。

亜鉛を補給するときの注意点

お酒を飲むのが好きな方は特に亜鉛を積極的に補給した方がいいかもしれません。
というのは、亜鉛はアルコールを分解するときに大量に消費されるからです。
育毛に必要な栄養素がアルコールの分解に使われてしまって、髪の毛の成長のためには残っていない・・・ということにならないように、お酒好きの方は亜鉛をしっかりと補給しましょう。
また、サプリメンで亜鉛を補給する方法もありますが、過剰に摂取すると下痢や吐き気、腹痛などの症状が現れることがあります。
亜鉛は育毛に必要な栄養素ですがサプリメントだけに頼らず、バランスの良い食事を心がけることが必要でしょう。

発毛に効果的な栄養素を摂取して育毛促進!

今回は育毛に必要な栄養素を3つ、タンパク質・ビタミン・亜鉛をご紹介しました。
しかし、これを食べれば必ず髪が生える、という食べ物はありません。
効果的に育毛を行っていくためにはバランスよく栄養素を補給する必要があるのです。時々、暴飲暴食をしたりファストフードを食べることがあるかもしれませんが、できるだけ頻度を抑えて、栄養価の高い食事を意識することで育毛に必要な栄養素をしっかりと補給できるでしょう。