AGA治療を始めるきっかけは、髪の毛のボリュームや質に変化を感じ出したからという人が多いようです。なぜ髪の毛は変化し始めたのでしょうか。その原因を探ることで、髪の毛のボリュームを取り戻すためにできるヒントを探っていきます。
この記事で分かること
AGA治療、始めないと進行するばかり……
AGAと呼ばれる男性型脱毛症が始まってしまった場合、適切に対応していかないと、どんどん進行していきます。まずは自分の髪の状態を気に掛けるところから始めましょう。症状や原因を知っていれば予防も出来ますし、始まったとしても早い段階で対処することが出来ます。
髪の毛のボリュームが減った時の主な症状
症状1:抜け毛が目立つ
シャンプーをする際に抜ける毛は1日の半分くらいだと言われています。シャンプー時に抜けた毛を約2倍すると、その日の抜け毛の本数が大体分かります。
髪の毛は特に異常がなくても1日50~100本は抜けると言われていますが、季節の変わり目やその日の体調によっても変動はあります。日頃から自分の大体の抜け毛の本数を把握していると、変化があった時にすぐ気付くことが出来ます。
症状2:髪が細く弱っている、短い
髪が成長して抜けていくまでの期間を「毛周期」と言います。男性の毛周期は2~6年ですが、AGAが進行し始めるとこの毛周期が短くなってしまいます。毛周期が短くなると、他の髪の毛と比べ先が細いまま、つまり散髪で切られる前に寿命が来て抜け落ちてしまう髪の毛が増えます。
そして毛周期が短くなった毛の割合が、抜け毛の3割を超えるとAGAの可能性は高くなってきます。
症状3:特に額の生え際や頭頂部に薄さを覚えだす
遺伝や男性ホルモンの影響により、額の生え際や頭頂部からAGAは進行します。
頭頂部や前頭部の髪の毛が他の箇所に比べ細く柔らかい印象を受けたり、以前と比べて明らかにボリュームが減っていると感じることがあれば、AGAである可能性が否定できません。
髪の毛のボリューム不足の原因
原因1:栄養不足
髪の毛の主成分は「タンパク質」です。そして頭皮環境を整えてくれるのは「ビタミン」で、ビタミンの吸収率を上げタンパク質を毛髪に合成する時に必要となるのは「亜鉛」です。
髪の毛に栄養を供給してくれるのは毛根ですが、サポート役のビタミンや亜鉛が不足すると、栄養を供給するはずの毛根自体が弱ってしまいます。このように、「タンパク質」、「ビタミン」、「亜鉛」の3つは髪の毛にとって特に重要な栄養素なのです。
原因2:血行不良
毛根は、血液から髪の毛へと酸素や栄養を送り込む大事な役割を担っています。
しかし不規則な生活習慣や運動不足、睡眠不足が原因となり、頸動脈から首の上に押し上げる血流は弱まります。すると毛根へ血液が届きにくくなり、その結果髪の毛は十分な栄養が受け取れなくなります。また糖尿病や高血圧、動脈硬化によって毛細血管の柔軟性が不十分であれば、この傾向が更に強くなります。
原因3:ホルモンの乱れ
通常男性の体作りには、「テストステロン」という男性ホルモンが大きく関わっています。
しかしそのテストストロンは遺伝や生活習慣により「ジヒドロテストステロン(DHT)」という男性ホルモンへと変化します。テストステロンがDHTへと大量に変化すると、AGAの大きな原因となってしまいます。
DHTは、毛根を委縮させる力が通常の男性ホルモンの10~100倍あると言われているのです。
AGA治療を考え始めたい
まずはAGA検査を受けましょう
AGAかどうかが気になった場合、まずは病院で調べる方法があります。病院で調べてもらえば医師に判断してもらえるので、確実な結果が分かります。仮に薄毛の原因が別のものであった場合には、そのまま相談することも可能なので心強いかと思います。
また、自宅で遺伝子検査できるキットも販売されています。気になるけれど病院へは何となく行きづらい、行く時間が取れないなどの場合には、インターネットでも購入できますので手軽で便利です。
まずは自分が現在どのような状態なのかを知る必要があります。状態を知れば自分に合った治療法も自ずと見えてきますので、先のプランも立てやすくなります。一度きちんと調べてみてはいかがでしょうか。
AGAを予防する・進行を遅らせるために
生活習慣の改善
AGAの発症には遺伝的要素だけでなく、日頃の生活習慣が原因となることも分かっています。食事の不規則化、睡眠不足、ストレス、運動能力の低下など、これらに心当たりがある方は今一度生活習慣を見直し、改善することをお勧めします。
睡眠をとる時間が髪の毛の成長に大きく関係
特に睡眠時間は大きな原因となります。人間は夜22時~深夜2時に成長ホルモンの分泌が一番活発になりますので、髪の毛の成長を助けるためにはその時間には寝ている必要があるのです。
育毛ケアの習慣づけ
育毛ケアをする際にポイントとなるのは以下の2点です。
- 毛根部分を活性化させ、毛髪が生える力を上げる
- AGAの原因となるDHT(ジヒドロテストステロン)を抑制する
育毛剤は「毛根を活性化する」という効果を重視しています。DHTを抑制する成分が含まれる育毛剤もありますが、DHTには体の中からも対抗していく必要があります。
DHTに効果的な栄養素として、「亜鉛」「ノコギリヤシ」「大豆イソフラボン」が挙げられます。これらが含まれた食事やサプリメントを取ることで体内から改善していきましょう。
育毛剤、サプリメントどちらか一方だけではなかなか効果がみられないという人も多いようです。育毛ケアはトータル的に行っていくことが非常に重要だといえるでしょう。
ボリュームを改善する方法
頭皮マッサージで血行促進
頭皮は、特に大きなトラブルがなくとも加齢とともに血流が滞るようになります。すると、栄養が運ばれにくくなったり細胞の生まれ変わりが遅くなったりと、髪にとって良くない状態になってしまいます。
首の頚動脈のコリほぐしをしましょう
頭皮をマッサージし血流を良くすることで、髪の毛に自然なボリュームが出てきます。また、頭皮マッサージをする際は、首から上へ血液を送る役割を担っている頸動脈辺りのコリをほぐすこと、耳の後ろから顎の下へなぞることを意識してみてください。
力の入れすぎ時間のかけすぎに気をつけて
マッサージをする際に力を入れすぎない、時間をかけすぎないということに気を付けましょう。頭皮に傷を付けてしまい炎症を起こすことでAGAが進行してしまうという事態にもなりかねません。
頭皮が元気だと髪の毛のトラブルも少なく、AGAの予防にも効果的です。是非とも指の腹で優しく、適度にマッサージを取り入れてみてください。
ヘアスタイルを変える
薄毛だからこそ、短髪にするというのもおススメです。実は短髪の方が薄毛は分かりにくいそうです。
オシャレなヘアスタイルで、薄毛カバーを
どの部分が気になるかは個人によって違うので「絶対にこの髪型が良い」というものはありませんが、「ソフトモヒカン」や「ツーブロック」、「ショートレイヤー」や「オールバック」など、オシャレな髪型で薄毛を目立たせない方法も多々あります。
美容院に行った際に思い切って美容師さんに相談してみると、似合うか似合わないも考慮してもらえて確実に納得できる髪型にできるかもしれません。
最後に~自分の髪と向き合おう
AGA対策は様々な方法がありますが、まずは自分の毛髪状態を知らなければ対応の仕方も分かりません。一度きちんと自分の髪の状態を知ってから、薄毛と向き合うことが大切です。
また、ひとりで悩むよりも、医師や薬剤師さんなど専門的な人に頼れば適切なアドバイスをもらえます。
いざAGAだと分かった時に、対策や対処方法を知っているのと知っていないのとでは気持ち的にも差が出ます。ふさぎ込むよりも前向きに対応していけるよう、普段からAGAの知識を蓄えておきましょう。