育毛をするために利用するアイテムには、どういったものがあるでしょうか。育毛剤や育毛シャンプー、そして育毛クレンジングがありますよね。
こちらではその3つのアイテムの違いを明らかにしていきます。そもそも、3つの育毛アイテムは利用する目的が違います。一つのアイテムでは、総合的な育毛効果は得られません。使い分けていくことが大切です。それぞれの育毛アイテムの目的を把握して、適切な育毛生活を送ってみませんか。
この記事で分かること
育毛ケアスタート前に確認したい! 育毛ケア用品各種の使用目的は異なる
育毛クレンジングは毛穴の皮脂や汚れまでオフ
育毛シャンプーに比較的似ているところがあるのですが、具体的には頭皮の汚れを取り除く、といった目的で利用されます。頭皮の汚れは特に毛穴に集中するケースが多くなっており、毛穴の中までしっかりと対処できる機能が育毛クレンジングにはあるのです。
皮脂や汚れのつまりは炎症や頭皮ニキビを引きこしかねません
仮に、毛穴の中に皮脂などの汚れが詰まっていると、毛穴に炎症が起こって頭皮ニキビのようなものができてしまうことがあります。皮脂を餌にして、頭皮に菌が繁殖してしまうのです。菌が繁殖してしまえば、頭皮のバランスも崩れて、日常的に頭皮に問題を抱えたままとなってしまいます。
頭皮クレンジングは主に脂性肌タイプに
脂性肌以外の方がクレンジングを利用しても高い効果は得られないでしょう。クレンジングに関しては、乾燥肌の方には適していないのです。乾燥肌の方は、クレンジングを利用せずに育毛シャンプーを利用して、育毛剤を利用して下さい。
育毛シャンプーの中にも保湿成分が含まれているものがあるので、乾燥肌の方はそういったものを利用するのもおすすめです。育毛剤にも基本的に保湿成分が含まれているので、乾燥肌の抑制につながります。
クレンジングで、育毛剤の浸透力アップ!
もう一つ頭皮クレンジングには大きな利点があります。それは育毛剤の浸透力をアップさせる、といったものです。育毛剤の浸透力をアップさせることで、育毛剤の有効性分の効果が発揮されやすくなるのです。
育毛クレンジングによって皮脂が頭皮から洗い流されれば毛穴の奥まで育毛剤が浸透していきます。より深い部分で、育毛効果のある成分は作用をもたらしてくれるようになるのです。
育毛効果をアップさせるクレンジング方法について
普通に育毛クレンジングをするよりも、より効果を高くするクレンジング方法があります。
オイル塗布の前に髪を水で濡らさない
間違えやすいのが、頭皮を濡らしてからクレンジングオイルを利用するケース。水で頭皮を濡らす前にクレンジングオイルを利用して下さい。水と油は混ざり合わないので、頭皮に水があると、オイル自体が頭皮に浸透していきません。水が、クレンジングオイルを弾いてしまうのです。
指の腹でマッサージすると、クレンジング効果も飛躍的
クレンジングオイルを頭皮に塗ったら、指の腹を使って揉み出すようにマッサージして下さい。単に頭皮にクレンジング剤を載せているだけでは効果が限定的なのです。より毛穴の奥までクレンジングが浸透するように揉み込みます。
最後にぬるま湯で流して下さい。水では脂は流れないのでぬるま湯を利用することが大切になります。
育毛効果をアップさせるクレンジング方法の流れ
- 頭皮に水を付ける前にクレンジングオイルを頭皮につける
- 指の腹を利用してオイルと頭皮に揉み込む
- 頭皮全体にオイルが行き渡ったらぬるま湯でクレンジングオイルを流す
- 終了
※クレンジングオイルを洗い流す時には、シャンプーを利用しても構いません。
育毛シャンプーの目的は、頭皮の汚れオフ
頭皮環境を改善させることにあります。育毛クレンジングと同じように、頭皮の汚れを落とす、といった機能を持っているのですが、より総合的な効果が期待できます。
頭皮状態によるシャンプー選びが大切です
頭皮を綺麗にするだけでなく、洗浄力がコントロールされているシャンプーもあるので、脂性肌用のシャンプーは洗浄力が強く、乾燥肌の方は洗浄力が弱いものを利用する、といったことも出来れるわけです。
育毛シャンプーは毎日利用するものなので、自身の肌に合っているものを選択することが極めて重要です。仮に体質に合わないものを利用してしまうと、育毛と逆の作用をもたらしてしまうかもしれません。
シャンプー素材の選び方について
どんなシャンプーを選んでも良いのではありません。育毛シャンプーについては、頭皮にマッチングしたものを選ぶ必要があります。
頭皮状態が謎の場合、アミノ酸シャンプーをチョイス
自身の頭皮の状況がいまいちわからない、といった方は「アミノ酸シャンプー」を選択して下さい。アミノ酸シャンプーは頭皮と同じ弱酸性に設定されており、優しい洗いあがりを確保しているのです。
現状利用しているシャンプーで頭皮が傷んでしまっている場合には、洗浄力が強すぎるかもしれません。そういった方は、アミノ酸シャンプーの選択をおすすめします。
頭皮ニキビや炎症が起きやすい……石鹸シャンプーがおすすめ
頭皮が脂ぎっており、頭皮ニキビや炎症が起きやすい、といった方は石鹸シャンプーをおすすめします。石鹸シャンプーはアルカリ性です。弱酸性の頭皮の毛穴を開く、といった特徴を持っているのです。ですから、毛穴の奥に詰まっている皮脂を綺麗に洗い流す、といった効能を持っています。
洗浄力が強いので、様子をみて用いましょう
しかし、石鹸シャンプーは洗浄力が強すぎるので危険な面もあります。利用してみて、頭皮に問題が出てきたら利用をストップして下さい。
洗浄力の強さゆえ、石鹸シャンプーは髪の毛をきしませる原因ともなるので、髪の毛が長い方にはあまり適していません。おすすめしたいのが、リンスです。石鹸シャンプーを利用したあとにリンスをすれば髪の毛がきしんでしまうようなことも防げるので安心です。
入手しやすい高級アルコールシャンプーにはご注意を
市販されているシャンプーの多くは危険です。高級アルコールシャンプーと言われるタイプのものとなっており、石油系の強い洗浄力を持った界面活性剤を利用しているのです。頭皮環境を著しく悪化させてしまう可能性もあるので十分に注意して下さい。育毛をしようと思っている方は、一般的な高級アルコールシャンプーではなく育毛シャンプー(スカルプシャンプー)を選択すべきです。
値段は育毛シャンプーのほうが圧倒的に高いですが、頭皮を守れることを考えたら安い買い物だと思うべきです。
育毛効果を高めるシャンプー方法
まずは頭皮をぬるま湯で塗らせて下さい。いきなりシャンプーを頭皮につけてしまうと、シャンプーの刺激で頭皮が傷んでしまう可能性が少なからずあるのです。
頭皮に水分が行き渡ったら、いよいよシャンプーを利用します。シャンプー剤は少なすぎても多すぎてもいけません。500円玉台程度の大きさのシャンプーを手にとって下さい。そしてしっかりと泡立ててから頭皮につけます。
頭皮マッサージの要領でシャンプーを
頭皮につけたら、指の腹を利用して頭皮マッサージをしている感覚で洗って下さい。この時に爪を立ててしまう方もいますが、爪を立ててしまうと頭皮が傷んでしまい薄毛の原因となってしまいます。切れ毛の原因にもなってしまうので注意しましょう。
シャンプーは1分程度。長い時間は頭皮トラブルも
シャンプーをしている時間は1分程度で構いません。長時間シャンプーを頭皮につけておくと、頭皮の負担となってしまい頭皮トラブルの原因になってしまいます。
すすぎはシャンプーの2倍の時間で
すすいで終了となるのですが、シャンプー剤が頭皮に残ってしまうのは良くありません。シャンプー剤をしっかりとすすいで、頭皮や髪の毛にシャンプーがないことを確認して下さい。よく言われているのが、「すすぎはシャンプーの2倍の時間をかけろ」といったものです。それだけ重要なのがすすぎなのです。
育毛効果をアップさせるシャンプー方法の流れ
- 頭皮をぬるま湯でしっかりと濡らす
- 適切な量のシャンプーを手に取りしっかりと泡立てる
- 泡立てたシャンプーを頭皮につけて洗浄開始
- 指の腹を利用して優しく頭皮を洗う
- 洗浄が終わったらしっかりとすすぐこと
- シャンプー終了
シャンプー後は、タオルドライをしっかりと
シャンプー剤をしっかりとすすいだあとの対処も実は重要です。タオルドライをしっかりとおこない、ドライヤーで軽く乾かして下さい。自然乾燥をさせてしまうと、頭皮などに菌が繁殖してしまいやすくなります。ある程度頭皮を乾かしてしまうことが、極めて重要になってくるのです。
ドライヤーに関しては頭皮からある程度離して利用して下さい(30センチ程度)。あまり近づけて行うと、頭皮や髪の毛を痛める原因となってしまいます。
育毛剤の目的とは
育毛の効果を発揮する成分を頭皮に塗布して育毛効果を直接得る、といった目的があります。ここまで紹介してきた育毛クレンジングと育毛シャンプーは、間接的な育毛効果を得ようとするものです。頭皮の状態を良くして、健康的な髪の毛が生えてくる土台づくりを行っていました。もちろん、育毛剤に関してもある程度の土台作りは行います。抗炎症作用のある成分や殺菌作用のある成分も含まれているので、頭皮環境を改善する機能もあるのです。
頭皮の血行や5αリダクターゼ抑制をできるのが育毛剤です
一方で育毛剤には、髪の毛への栄養を送りやすくする血行促進作用のある成分が含まれていたり、男性型脱毛症にピンポイントで対策できる5αリダクターゼの働きを抑制させる成分も含まれていたりするのです。
「より高い育毛効果を得たい」と考えている方にとって、育毛剤は欠かせない存在なのです。
育毛剤の種類とそれぞれの効果とは
血行促進系育毛剤 | 血行を促進し頭皮環境を改善し髪の毛への栄養も送りやすくする |
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毛母細胞活性系育毛剤 | 毛母細胞へ栄養を送りやすくして、髪の毛が生えやすい状況にする |
皮脂分泌抑制系育毛剤 | 皮脂の分泌量を減らすことで、頭皮環境を改善させる |
男性型脱毛症対策系育毛剤 | 男性型脱毛症の原因物質のジヒドロテストステロンの生成量を抑制させる |
保湿系育毛剤 | 乾燥肌から頭皮を守る |
育毛剤は基本的に上記の5種類に分類されています。それぞれの効果を持った成分が強化して含まれており、より高い効果が出るように考えられているのです。たとえば血行促進系は、センブリエキスが含まれていたりニンジンエキスが多く含まれていたりします。男性型脱毛症対策系であれば、キャピキシルやアロエエキス、さらに亜鉛といったものが強化して含まれています。
育毛剤選びは成分表示を確認して
育毛剤にはそれぞれどのタイプに属しているかは明記されていません。しかし、入っている成分をチェックすることで、どのタイプの育毛剤に属しているかはなんとなくでも理解できるはずです。
育毛剤を選ぶ時には、自身に特に効果を発揮してくれるタイプの育毛剤を選択しましょう。そのためには、まず自分の薄毛の原因を的確に判断することです。薄毛の状況や頭皮の状況を観察して、あなた自身がどのタイプの育毛剤を利用すると最も効果が得られるのか、ということを考えてください。
育毛剤を利用する時におすすめの頭皮マッサージ
育毛剤をつけた時に頭皮マッサージを実施しましょう。頭皮マッサージを利用することで、頭皮の血行が促進されるのです。頭皮の血行が促進されれば、髪の毛へ送られる栄養も多くなり、健やかな毛が生えてくる可能性が高くなります。
育毛マッサージのポイントは「押す」
おすすめのマッサージ方法ですが、「押す」といったことを心がけてください。揉んだりさすったりといったマッサージ方法もありますが、頭皮を押すことが最も血流が回復することがわかっているのです。ある実験では、頭皮マッサージを行ったところ毛髪密度が増した、といった結果も出ています。
頭皮マッサージをするときは、指の腹を利用して下さい。指の腹であれば頭皮を傷めないで済みます。また、必ず手を洗ってから頭皮マッサージを行うようにしてください。手が汚れたままでマッサージをすると、手についた菌が頭皮に乗り移ってしまうため効果が薄れてしまいます。
クレンジング、シャンプー、育毛剤を一緒に使用し、育毛しやすい頭皮環境を作る
それぞれの育毛アイテムを効果的に併用することが育毛成功の近道
クレンジングとシャンプーは育毛の土台作りを行います。育毛剤は、直接的な育毛効果をもたらしてくれます。それぞれのアイテムを併用できれば、より高い育毛効果が得られるようになります。
クレンジングと育毛シャンプーは、頭皮の汚れをオフにしてくれます。頭皮の毛穴にべったりとついた皮脂やホコリ等がなくなるのです。その上で、育毛剤を利用したらどうなるでしょうか。毛穴に汚れがないので、育毛剤が浸透しやすい状態になるわけです。育毛成分が活かされる状況になるので、より高い効果が得られるようになります。
ただ、少し問題になってくるのが利用する順番です。順番を誤ってしまうと、高い育毛効果が得られません。
【育毛アイテムを利用する適切な順番】
- クレンジングを利用
- クレンジングを洗い流すために育毛シャンプーを利用
- 髪の毛を乾かしたあとに育毛剤を利用
上記の順番を必ず守って下さい。特に育毛剤を利用する順番が重要です。
育毛3種の仁義が相乗効果を生み出す
クレンジングとシャンプーで頭皮が綺麗になった状態で育毛剤を利用することで、より高い効果が得られやすくなるのです。仮に育毛剤を使ったあとにクレンジングやシャンプーを利用しても、あまり意味はありません。そもそも、育毛剤は長時間頭皮にあることで効果を発揮するからです。