プロペシア育毛剤の種類

AGA治療薬の期待の星、「プロペシア」とは

プロペシア

最も信頼性の高いAGA治療薬のひとつといわれているプロペシア。プロペシアにはどのような効果が期待できるのでしょうか。利用にあたって気をつけたい副作用や入手方法などとあわせて解説いたします。プロペシアの利用を検討している方は確認しておきましょう。

プロペシアはAGAの原因DHTを抑制

多くの男性を悩ませるAGA(男性型脱毛症)。その原因は男性ホルモンのひとつテストステロがジヒドロテストステロン(DHT)に変換され、毛乳頭のレセプターと結びつくことと考えられています。これにより、ヘアサイクルが乱れ成長途中の髪の毛が抜ける、髪の毛がミニチュア化するなどの結果、薄毛につながってしまうのです。

プロペシアは、テストステロンをジヒドロテストステロンに変換する2型5αリダクターゼの働きを阻害するAGA治療薬です。AGAの原因になるジヒドロテストステロンの生成を抑えることで、毛根を深く・髪の毛を太く成長させると考えられています。

薬の効果、服用者90%で発揮

プロペシアの効果は、日本皮膚科学会が作成した男性型脱毛症診療ガイドライン(2010年版)でも高く認められています。この中でA判定(=行うように強く勧められる)を獲得したのは外用薬のミノキシジルと内服薬のプロペシア(フィナステリド)だけです。

プロペシアの効果は、薄毛患者の使用試験でも確かめられています。プロペシア1㎎を服用した90%の方に薄毛の進行抑制・改善が確認できたのです。ただし、この中には現状を保っている程度の方も含まれています。AGAの進行を抑制することもプロペシアの効果と考えられているからです。必ずしも、髪の毛が大幅に増えているわけではない点に注意しましょう。

主成分の”フィナステリド”とは

プロペシアの主成分あるいは有効成分はフィナステリドです。もともとは前立せん肥大症の治療薬として開発された成分ですが、投与された患者さんの多くに髪の毛が増えたためAGA治療薬として再研究されプロペシアが誕生しました。前立せん肥大症の薬がAGAにも効く理由は、どちらもジヒドロテストステロンにより引き起こされるからです。

連続服用の耐性は、「発生しにくい」調査結果が

AGAは加齢とともに進行していくので、進行を防ぐためプロペシアを飲み続けることになります。ここで心配になるのが、連続服用することで薬が効かなくなることです。過去に行われた調査では、5年間服用を続けても効きが悪くなることはほとんどありませんでした。したがって、プロペシアを連続服用してもある程度は効果を持続できると考えられています。

プロペシアの副作用

信頼性の高いAGA治療薬なので、プロペシアを利用したいと考えている方が多いはずです。利用にあたって理解しておきたいのがプロペシアの副作用です。プロペシアにはどのような副作用があるのでしょうか。

気になるのは、前評判がある「性欲の減退」

プロペシアで起こりやすいといわれている副作用が、性欲の減退です。あるいは、インポテンツも起こるといわれています。これらの副作用が起こる理由は性欲をつかさどる男性ホルモンにかかわる薬だからといわれていますが、プロペシアがかかわるのは5αリダクターゼであり、男性ホルモンではありません。つまり理論上でみると、性欲減退などの副作用が起こることはないのです。このことを表すように、臨床試験で実際に性欲減退が起きた割合と偽薬投与で性欲減退が起きた割合は同じでした。実際に性欲減退を起こすかどうかは議論が分かれていますが、いずれにせよ服用をやめることで性欲は回復します。

女性への悪影響は?

propeciaプロペシアの副作用で気を付けたいのが女性への影響です。妊娠した女性がプロペシアを服用すると、お腹の赤ちゃん(男児)の性器形成に悪影響を及ぼす恐れがあります。このため、女性はプロペシアを服用することができません。また、プロペシアの有効成分フィナステリドは経皮吸収の危険性があるといわれています。

女性はフィナステリドに触れることもできません

リスクを避けるため、女性はフィナステリドに触れないほうが良いと考えられています。プロペシアはコーティングされているため、女性が触れても問題ありませんが、フィナステリドを含む育毛剤の中にはコーティングされていないものがあります。コーティングされていない薬を利用するときは女性が触れないように気をつけましょう。

プロペシアは処方薬です

効果と副作用が分かったところで、プロペシアの入手方法が気になりますよね。プロペシアはどのように入手すればよいのでしょうか。

AGA専門クリニックにて入手可能

ミノキシジルのようにドラッグストアで購入できればよいのですが、残念ながらプロペシアをドラッグストアで購入することはできません。現在のところ、AGA専門クリニックなどで医師の診察を受けてから処方してもらう必要があるのです。

プロペシアがドラッグストアで購入できない理由は、日本で最初のAGA治療薬だからといわれています。日本国内では、新ジャンルの第1号医薬品は医師の処方が必要と定められているのです。現在では当たり前のように市販されている風邪薬なども昔は医師の処方を必要としていました。一定の年月をかけて安全性が認められれば、プロペシアをドラッグストアで購入できる日が来るかもしれません。

海外製医薬品の個人輸入は自己責任

もう一つのプロペシアの購入方法が海外からの個人輸入です。プロペシアは安全性の高い医薬品として認められているので、医師の処方なしで個人輸入することができるのです。ただし、個人輸入に当たってはいくつか注意したいポイントがあります。

最初に注意したいポイントが偽造品です。海外の医薬品の中には偽造品が多く混ざっていると考えられています。偽造品の中には、有効成分が含まれていないもの、健康被害をもたらすものなどがあります。残念ながら、個人レベルで偽造品を見分けることはできません。個人輸入に当たっては偽造品に十分な注意が必要です。

個人輸入すると医薬品制度の適用がありません

あわせて注意したいポイントが、医薬品副作用被害救済制度を適用できないことです。医薬品副作用被害救済制度とは、お薬を正しく使用したにもかかわらず起きてしまった副作用に対し医療費や年金などを給付する制度です。個人輸入した薬にこの制度は適応されないので副作用が起きても自己責任となります。不安な方は出来るだけ医師の診察を受けてプロペシアを利用したほうが良いでしょう。

プロペシアを輸入するときは自己責任で

以上のほかでは、代金を入金してから海外の業者と連絡がとれなくなった、代金を入金したのにプロペシアが送られてこなかったなどのトラブルもあります。これらもすべて自己責任となります。個人輸入を利用すれば、病院で処方してもらうよりプロペシアを安く購入できますが、それなりのリスクを伴います。個人輸入は慎重に検討してから利用するようにしましょう。