この記事で分かること
間違ったヘアケア習慣は髪や頭皮のダメージに
女性にとって髪の毛は非常に大切な体の一部です。いつまでも健康的な髪を維持するために、髪のお手入れに時間と手間をかけている方も多いと思います。
しかし、間違ったヘアケアを行っていると、かえって髪や頭皮の状態を悪化させてしまい、抜け毛・薄毛の原因になってしまうこともあります。元気な髪を維持するためには正しいヘアケア習慣を始めることが大切です。
正しいヘアケアで改善・修復は十分可能
同じ薄毛であっても女性と男性では大きく違います。男性型脱毛症の場合は、男性ホルモンの影響によって髪が抜けてしまい、それによって薄毛になります。
一方女性の場合は、髪が細くなり全体的にボリューム感が無くなり頭皮が透けて見えるようになり、薄毛を自覚するのです。
女性は年齢を重ねるにつれて、女性ホルモンの変化によって髪の量・質感が影響をうけます。
女性の約10人に1人が薄毛に悩んでいるともいわれていますから、あなたが同様の悩みを抱えていても決して特別な事ではありません。
男性型薄毛の場合、遺伝子的要因が大きく関係しているため、頭皮ケアだけでは改善が難しいのが現状ですが、女性型薄毛の場合は異なります。
頭皮や髪の環境を整えてあげることで、改善される可能性はとても高いので正しいヘアケアを毎日の習慣にすることが大切です。
絶対NG!薄毛につながるヘアケア習慣
あなたのヘアケアはどのようなものですか?
自分の髪の為に・・・と思って行っていることが、実は髪と頭皮に大きなダメージを与えてしまっているかもしれません。
間違ったヘアケアを行っていると以下のような症状が現れるでしょう。
- 頭皮が痒い
- フケが出る
- 頭皮がべたつく
- 抜け毛が増える
いかがですか?心当たりはありませんか?
まずは、どのようなヘアケアが間違っているのかを詳しくみていきましょう。
髪をゴシゴシ洗う
シャンプーの時どのように洗っていますか?キレイに洗いたい、という考えから思いっきりゴシゴシと洗っていませんか?
覚えておいていただきたい点として、シャンプーの時に洗うのは、髪ではなく頭皮です。
髪の汚れは、ブラッシングやお湯をかけるだけで十分に洗い流すことができます。ですから必要以上に髪をゴシゴシと洗う必要なないのです。
頭皮には、新生毛という生まれたばかりの髪が生えています。産毛のような状態ですから、力を加えすぎると簡単に抜け落ちてしまいます。せっかく生えてきた新生毛をしっかり根付かせるためにも、髪をゴシゴシ洗うのは止めましょう。
洗浄力の強いシャンプーを使う
シャンプー選びは正しいヘアケアの第一歩といえるかもしれません。あなたは何を基準にして選んでいますか?
ドラッグストアでは比較的安価なシャンプーを購入することができますが、洗浄力の強いシャンプーは頭皮の油を取り過ぎてしまい、余計に皮脂の分泌を促進させてしまうことがあります。
また、皮脂を取り過ぎると頭皮が乾燥して痒みがでたり、フケが発生する原因となります。
市販されているシャンプーは3つの種類に分けられます。
- 高級アルコール系シャンプー
- 石けん系シャンプー
- アミノ酸系シャンプー
洗浄力の強いシャンプーとは、最初の高級アルコール系シャンプーのことです。
このシャンプーには石油由来の界面活性剤が使用されているため、頭皮や髪の皮脂を強力に取り除きます。
このタイプのシャンプーを絶対に使ってはいけない、というわけではありません。整髪料をたくさんつけた時など、ピンポイントで使用するのには問題ないと思われます。
ただ、毎日このタイプのシャンプーを使用していると皮脂を取り過ぎてしまい、敏感肌や乾燥肌の女性には頭皮のトラブルの原因になるかもしれません。
朝・晩 1日2回のシャンプー
特に女性の方に多いようですが、朝出勤する前にシャンプーをする方が多いようです。しかし、1日に2度もシャンプーをすると頭皮に大きな負担をかけてしまいます。
というのも、シャンプーをしてから頭皮状態が元に戻るまでには24時間かかると言われています。朝の出勤前にシャンプーをするということは、前の晩にシャンプーをしてから12時間も経っていないわけですから、頭皮にとっては大きな負担になります。
また、頭皮の油を除去した状態で日光に当たると紫外線の影響をまともにうけてしまいます。
朝・晩、1日2回のシャンプーは控えた方がいいでしょう。
シャンプー後のすすぎが不十分
シャンプーをした後のすすぎは非常に大切です。すすぎが不十分だと、シャンプーに含まれている成分が酸化して、頭皮の菌を繁殖させてしまう原因になります。
急いでいる時や疲れている時は、すすぎがおろそかになりがちですから、要注意ですね。
シャンプーは洗うだけでなく、すすぎまでが大切であることを覚えておきましょう。
髪を乾かさずに就寝
髪を乾かさずに寝てしまうと雑菌の繁殖につながります。短髪の男性の場合は、自然乾燥で頭皮までしっかり乾くかもしれませんが、女性の場合は表面的に乾いているように見えても頭皮は濡れたまま、という場合がほとんどです。
その状態のままで寝ると、頭皮にカビなどの雑菌が繁殖する原因になりますし、寝具も濡れてしまいますから衛生的にもよくありません。
また、髪が芯まで濡れている時はとてもデリケートな状態なので、寝返りなどで髪をこすることによって、髪の表面を覆っている保護膜(キューティクル)が剥がれてしまい、ダメージを与えてしまいます。
髪に負荷をかける髪型
人目を引く髪型を作り上げるために避け毛にしたり、整髪料を大量に使うと、髪や毛根には大きな負担になります。
特にエクステンションやポニーテール、ツインテールなどは髪を引っ張りますから、毛穴に過剰な負荷がかかり、牽引性脱毛症の原因になることも考えられます。
これらの髪型を楽しむのであれば、頻度は控えめにした方がいいでしょう。
髪をいたわる正しいヘアケア習慣のポイント
髪の毛も体の一部ですから、正しいヘアケアを行ってあげると元気に成長してくれます。人によって効果を感じる期間・度合いは様々ですが、正しい方法を知り、継続して実践するなら確かな成果を期待できますよ。
髪を洗うときは優しく マッサージをするように
髪の毛を洗うときは優しく、マッサージするように洗いましょう。先にも書いたようにシャンプーをする目的は髪を洗うことではなく、頭皮を洗うことです。
頭皮をしっかり洗うためには以下の方法を実践してください。
- 指の腹を頭皮にしっかり当てる
- マッサージするように頭皮を上に持ち上げる
- 毛穴の中の汚れを浮き上がらせるような感覚で行なう
優しく、しっかりと洗ってあげてください。
抜け毛が心配でも、髪をしっかり洗うことも重要です
抜け毛などの症状を気にするあまり、髪をしっかり洗えていない人も多いようです。「力を入れると余計に髪が抜けるのではないか?」と心配するようです。
しかし、ある程度の力でしっかりと洗わなければ頭皮の汚れは落ちませんし、汚れたままの頭皮は状態をさらに悪化させてしまいます。
シャンプーの時にある程度の髪が抜けるのは普通のことです。必要以上に神経質にならず、しっかりと髪・頭皮を洗ってください。
髪のことを考えるならアミノ酸系シャンプーがおすすめ
シャンプーには3つの種類があることは先にお伝えした通りです。その中でもヘアケアのことを考えるならアミノ酸系のシャンプーがおすすめです。
アミノ酸系シャンプーには以下のような特徴があります。
- 洗浄力が強すぎないので皮脂を取り過ぎない
- 低刺激で乾燥肌、敏感肌にやさしい
- 保湿性に優れている
- 髪を洗った後もバサバサにならない
髪と頭皮を健康な状態に保っておくためには適度な油分が必要です。適度な油分は頭皮に潤いを与え、髪に保湿を与えてくれます。
乾燥肌や敏感肌の女性であっても、アミノ酸系シャンプーであれば安心して使用できるでしょう。
アミノ酸系シャンプーの中にはシリコンシャンプーとノンシリコンシャンプーがあります。
シリコンシャンプーを使用するとシリコンが頭皮を詰まらせてしまう可能性があると言われていますから、ヘアケアを徹底して行ないたい方にはノンシリコンシャンプーがおすすめです。
ただ、アミノ酸系シャンプーは他のシャンプーと比べると値段が高くなります。
高級アルコールシャンプーの場合はドラッグストアで、数百円程度で購入できるものがほとんどですが、アミノ酸系シャンプー、しかもノンシリコンシャンプーとなると、最低でも1,500円程度は必要になりますし、素材にこだわっている物であれば5,000円以上するものもあります。
高ければ高いほど効果がある、というわけでもありません。自分の体質にあったシャンプーを選ぶことが大切です。
いろいろなシャンプーを試してみて、自分に合ったものを探し出すのも一つの方法です。
シャンプーは1日1回で十分
よっぽどの皮脂体質の方でない限り、先にご紹介した正しいシャンプー方法を実践して1日1回しっかりと洗ってください。それで十分です。
できればシャンプーは就寝前に
シャンプーするタイミングは、できれば就寝前がおすすめです。
髪の細胞は寝ているときに分裂し成長します。頭皮をキレイな状態にして就寝することで、髪は快適な環境で分裂をすることができます。
また、汚れたままの髪で就寝すると寝具も不衛生な状態になりますから、頭皮や髪によくありません。
シャンプーの後しっかりとすすぐ
髪に優しいシャンプーを選び、正しく方法で髪を洗ったとしても、すすぎが足りていないと効果を十分に感じることは出来ません。
すすぎの時間に関して推奨されているのは、シャンプーの時間の3倍です。ですから少なくとも3分から5分程度は必要になるでしょう。
すすぎ残しがないように、うなじ・耳の後ろ・額との境目なども忘れずにすすいでください。
夜、疲れ切っていて「今日はちゃんとシャンプーできないかも…」という時は、次の日の朝早めに起きて、洗いからすすぎまで、しっかりとシャンプーしてあげるのも一つの方法です。
入浴後は適度に髪を乾かす
入浴後、バスタオルなどで十分に水分を吸収してから、髪を乾かしましょう。ドライヤーは頭から15㎝から20㎝程度離して、同じ個所に長時間温風が当たらないように気を付けましょう。
髪はドライヤーでカラカラに乾かさず、ほどよく水分を残して
髪の水分をすべて奪ってしまうほど、カラカラに乾かす必要はありません。
温められた髪が冷えていくときに、残った水分が蒸発していきますから、ある程度の水分が残っている状態でドライヤーをやめて、あとは自然乾燥に任せることができます。
頭皮マッサージで血行促進
抜け毛・薄毛を改善していく為に、頭皮の血行を促進することは大きな意味を持ちます。髪への栄養素は血液を介して運ばれていきます。
ですから、血流が悪くなると髪への栄養が少なくなり、毛母細胞の活性化が阻害されてしまします。
頭皮マッサージを行なうことで、血行を促進させ頭皮の状態を安定させましょう。
入浴後は体も温まっており、全身の血行が促進されていますから頭皮マッサージに最適です。1日、5分~10分継続して行うなら効果が期待できます。
数週間で効果が表れることは期待できません。少なくても3ヵ月の辛抱が必要です。
頭皮マッサージのやり方
頭皮マッサージの方法は簡単です。ポイントは優しく、ゆっくり行なうことです。
分かりやすいようにポイントを以下にまとめました。
- 指の腹を頭皮にしっかり当てる
- 側頭部から頭頂部に向けて、頭皮を上下に動かす
- 頭頂部の頭皮を中心に集め、円を描くようにマッサージ
必要以上に力を入れると毛根や頭皮に負荷がかかり、逆に状態を悪化させます。
あくまでもマッサージですから、「気持ちがいい」と感じる程度で行ってくださいね。
正しいヘアケア習慣で髪と頭皮を大切に
髪を洗った後の抜け毛の量や朝起きた時の抜け毛の量の多さに気づいたときは、びっくりしてしまいます。
髪の毛が無くってしまうのでないか、と焦る気持ちになりますが、まずは落ち着いて自分のヘアケアを見直してみましょう。必ず原因があるはずです。
一つずつ原因を改善して、正しいヘアケア習慣を実践することで少しずつ効果は表れてきます。
出来ることから始めて、元気な髪を育てるためのヘアケアを習慣にしていきましょう!