ランニング育毛の基礎知識

運動不足が薄毛の原因に!?

ランニング

髪の生えてくる仕組み

髪の毛は、頭皮の毛穴の底で毛細血管と繋がっている毛乳頭と呼ばれる部分に栄養が運び込まれることで、作り出されていきます。頭皮下の毛細血管から栄養素を取りこむことが髪の毛の育成にとって必要不可欠だということです。

運動不足が薄毛を悪化させるわけとは?

身体を動かして汗をかいたり体温が上昇すると、体内では代謝が活発に働き出します。代謝が活発になるということは、細胞分裂が盛んになり細胞の入れ替わりも早まります。つまり、古い細胞から新しい細胞へと次から次へと生まれ変わっていくのです。

しかし、運動が不足すると、これらの活動が停滞してしまいます。なので、毛母細胞による髪の毛の生成も低下してしまい、薄毛を悪化させることに繋がるわけです。では、運動不足がどのように髪の毛の成長を悪化へと導いていくのか詳しく見て行きたいと思います。

運動が不足すると「血流が悪くなる」

血の巡りが悪い

体内では血管の中にある筋肉が収縮して心臓から送り出される血液を身体全体へ循環させています。しかし運動不足になることで、この血管の筋肉も弱くなり、血液を循環させる機能が弱まってしまいます。

いわゆる血行不良の状態になるることで毛根に栄養が届かなくなり、栄養不足で髪の育成が上手く出来なくなるのです。

運動が不足すると「新陳代謝も悪くなる」

運動不足になると、体内の新陳代謝が悪くなります。新陳代謝によって、古い細胞を新しい細胞へ生まれ変わらせていくので、体のことを考えても運動不足が良くないことは見て明らかでしょう。頭部にとっても同様で、代謝が鈍ると頭皮の古くなった角質を除去して皮脂を分泌や排出する機能が低下してしまいます。

頭皮は4段の層からできていて、その中の基底層で作られた皮膚の新しい細胞が角質層へ押し上げられ新しくなった表皮が生成されます。 この過程がうまく行われなければ頭皮は古い角質のまま硬くなってしまうので、抜け毛の原因となり髪の育成の妨げにもなります。

ですから新陳代謝によって古い組織から新しい組織に入れ替わることは、髪にとって大切なのです。

運動不足で睡眠も浅くなる

デスクワーク

運動をしないでデスクワークなどの椅子にずっと座る仕事だったり、立ちっぱなしの業務だったりすると、足のとくにふくらはぎ辺りがむくみ始める思います。これはリンパ液や血液の流れが停滞してしまい、体内の循環がスムーズに行われずに起こる症状です。

運動不足は足と同じように頭皮にも影響を及ぼします。足から心臓や頭のほうにうまく血液が流れていかなければ、頭皮自体に行き届く血液も少なくなりますから、ますます血流が悪化してしまいます。
運動不足は血流を悪化させると同時に肉体的な疲労状態ももたらすことができないので、深い眠りへと誘えません。夜の睡眠が上手に取れなければ、成長ホルモンを活発化させる夜10時~深夜2時の間に行われる毛母細胞の分裂を低下させてしまいます。その上に、頭皮の血流が悪いので栄養が行き届かず、抜け毛の原因を作ってしまうのです。

「有酸素運動」を取り入れる

ウォーキング

運動不足が髪の育成の妨げになり、薄毛を促進してしまうなら運動をすればいい、と思うでしょう。けれど、やみくもに動いても意味がありません。

運動には「無酸素運動」と「有酸素運動」があります。無酸素運動は酸素を必要としない運動で、例えば筋トレ運動や短距離走などで基礎代謝を増やすことが可能です。

これに対して有酸素運動は酸素を必要とする運動で体脂肪を燃焼させる運動です。例えば水泳やウォーキング、ジョギング、エアロビクスなどが、これにあてはまります。

頭皮に栄養素を行き渡らせるためには血流を良くする必要があり、そのためには有酸素運動を行うほうが効果的です。

有酸素運動の発汗作用がAGAを撃退!?

有酸素運動は、頭皮に栄養を行き渡らせるための血行促進だけではなく、発汗の面でも育毛へと有効に働きます。男性に一番多いと言われている男性型脱毛症(AGA)になる原因は、男性ホルモンです。ジヒドロテストステロン(DHT)という男性ホルモンが、還元酵素の5αリダクターゼにより毛乳頭細胞の受容体に結合すると、毛髪の成長を阻害してしまいます。この育毛にとって邪魔な男性ホルモンの分泌を抑制できるのが発汗作用なのです。有酸素運動により汗をかいて水分補給をした後に排尿をするとDHTが減少するので、育毛へのアプローチが可能となります。

有酸素運動を行うときのポイント

有酸素運動は激しく動く無酸素運動に比べると、疲れない程度に持続して運動を続けるというのが大きな違いになります。疲れない程度に身体を動かしながら、多くの酸素を体内に取り込むため、大きく息を吸ったり吐いたりという呼吸法を意識しながら行いましょう。また運動時間も気にしておきたいところ。基本は20分以上の有酸素運動を継続することで、燃焼効果を発揮しやすいといわれています。途中で休憩などせずに運動を続けると、発汗作用が行われ徐々に汗ばんできます。