辛い食べ物やコーヒーなどの刺激物を摂取すると、「抜け毛が増えてしまって薄毛になりやすい」と聞いたことはありませんか? そこでこの記事では、刺激物が髪の毛や頭皮へ与える影響や効能について詳しく解説を進めていきます。
この記事で分かること
刺激物・辛い食べ物は薄毛に影響する?
刺激物、特に唐辛子を含んだ辛い食べ物は、薄毛にどのような影響を与えてしまうのでしょうか。薄毛を気にしている人で辛い食べ物が好きな人は、特に気になるポイントでしょう。
適量なら抜け毛に影響はナシ
実は辛い料理などの刺激物を食べても、適量であれば抜け毛には影響がありません。むしろ適量の刺激物は頭皮の状態を良くし、髪の毛に良い影響を与えると考えられています。
辛いもので血行促進!髪の毛に良い効果も
辛い食べ物には、唐辛子が使われています。この唐辛子にはカプサイシンという成分が含まれていて、下記のような効能があります。
カプサイシンの主な効能
- 血行促進
- 発汗作用
- 体温上昇
- 食欲増進
- 抗菌作用
このように、唐辛子の成分であるカプサイシンには、身体にプラスの効果を与える効能があります。
特にこの中で注目すべきは、カプサイシンが持つ「血行促進」の効果です。辛いものを食べて血行促進すれば頭皮への血流が良くなり、毛母細胞を活性化させる効果を期待できます。
毛母細胞とは髪の毛を作り出す細胞のことで、毛母細胞の働きにより新しい髪の毛が生まれたり、髪の毛を強く成長させたりします。このため、適量の辛い食べ物であれば、血行促進の作用により毛母細胞を活性化できるので、頭皮や髪の毛に良い効果を与えられると考えられているのです。
髪の毛の成長に必要な栄養素や酸素は、血液に乗って毛母細胞に届けられます。血行が悪くなると栄養素や酸素を届けられなくなるので、薄毛が気になる方は頭皮の血行を良い状態に保つことが重要です。気になる方は、ミノキシジルやM-034など、血行促進を期待できる種類の育毛剤を試してみるとよいでしょう。
刺激物の過剰摂取が抜け毛の原因に
ただし、辛い食べ物などの刺激物の過剰摂取には注意しておきましょう。適量の刺激物は髪の毛に良い効果を与えてくれますが、過剰に摂取してしまうと、抜け毛や薄毛となってしまう恐れがあります。刺激物の過剰摂取が髪の毛に良くない理由を、次の項目で詳しく解説していきます。
カプサイシンの発汗作用は頭皮に悪影響も
先ほどカプサイシンには身体に良い効能があると解説してきましたが、カプサイシンの「発汗作用」には注意しておきましょう。
発汗作用は新陳代謝を促進させる効果があるため身体には良い影響を与えるのですが、頭皮が発汗してしまうと毛穴に脂や汗の汚れなどが付着してしまい、頭皮環境を悪化させてしまう恐れがあります。
毛穴には髪の毛を生み出す毛母細胞があるので、毛穴が脂や汚れで詰まってしまうと、毛母細胞の働きが弱まってしまい、抜け毛や薄毛になる原因となります。
このように辛い食べ物を食べて汗をたくさんかいてしまうと、頭皮を不衛生な状態にしてしまい抜け毛を増やしてしまう可能性があるので、辛い食べ物の過剰摂取には十分注意しましょう。
薄毛につながる刺激物の落とし穴
また、辛い食べ物などは「カプサイシンの発汗作用にだけ」気をつければ良いのではありません。実は辛い食べ物には、薄毛や抜け毛に直結してしまう落とし穴もあります。
辛い食べ物=脂肪分や塩分が多いことも
辛い食べ物と聞いて思いつく食べ物は、一般的には下記のような料理でしょう。
辛い食べ物・辛い食事
- カレー
- 麻婆豆腐
- 担々麺
- トムヤンクン など
これらの辛い食べ物には共通したものがあります。それは「多量の脂肪分や塩分」です。辛い食べ物には味付けの濃いものが多く、多量の脂肪分や塩分が含まれている場合がほとんどです。
胃腸の弱まりが薄毛の原因に
辛い食べ物に含まれる脂肪分や塩分を過剰に摂取してしまうと、胃腸に負担がかかってしまい栄養分を吸収する働きが弱まります。
髪の毛の成長に欠かせない成分も胃腸で吸収します。このため、胃腸の働きが弱まって栄養の吸収が鈍ってしまうと、抜け毛や薄毛へとつながる恐れがあります。
脂肪や塩分の取り過ぎにも注意!
辛い食べ物だけではなく、脂肪分や塩分の高い食べ物の食べ過ぎにも注意しましょう。脂肪分が多い食べ物を食べると、身体が分解しきれずに頭皮に皮脂が分泌されます。頭皮に皮脂が増えてしまうと、毛穴に皮脂が詰まってしまって頭皮が不衛生な状態になります。
塩分の高い食べ物で代表的なのは、ポテトチップスなどのスナック菓子やインスタント食品のようなジャンクフードです。塩分が高いものは毛髪だけでなく内臓などにも負担が大きいので、過剰摂取は避けましょう。
動物性たんぱく質が多い肉や卵、マヨネーズなどを中心とした食事を続けることもよくありません。すべて過剰摂取すると頭皮の皮脂分泌が盛んに行われてしまい、毛穴が詰まったり毛根自体が弱くなるという原因になります。
髪の毛のことを考えると、あまり摂取しない方がよい食べ物
スナック菓子 | インスタント食品 | ハンバーガーetc |
塩分は血管を老化させる恐れがある
また、塩分が多い食事を摂ると血液中の塩分濃度を高めてしまい、血管の老化を早めてしまう恐れがあります。塩分の多い食事によって血管の機能が低下してしまうと血流が悪くなるため、頭皮の血行も悪くなってしまって毛母細胞の働きを弱めてしまう恐れがあります。
このように、辛い食べ物だけではなく、脂肪分の多い食事や塩分の多い食事には十分に気をつけておきましょう。
薄毛で悩んでいる人は日本人男性ではなんと3人に1人の割合、最近では女性も薄毛で悩む人が増えている現状です。その理由を探ってみましょう。
コーヒーは辛くないけど刺激物!
普段から摂取してしまいがちな刺激物には、辛い食べ物だけではなく、コーヒーなどもあります。カフェインを多く含む刺激物であるコーヒーは、髪の毛にどのような影響を与えるのでしょうか。
カフェインは育毛成分アデノシンを抑制する
コーヒーに含まれるカフェインには、疲労感や眠気を取り除き集中力を高める効果があります。これは、カフェインが「アデノシン」と呼ばれる成分を抑制する作用があるためです。
アデノシンは睡眠と育毛に影響する成分
アデノシンには、「眠気を誘発する」作用や「毛母細胞への働きかけで発毛を促進する」作用などがあります。つまり、コーヒーを飲むと眠気を除去して集中力を高められますが、発毛の促進を遅らせてしまう恐れもあります。このため、刺激物であるコーヒーに含まれるカフェインの過剰摂取にも注意しておきましょう。
適量のコーヒーの摂取は薄毛へ影響しない
ただし、適量のコーヒーであればアデノシンの抑制効果も最小限に抑えられるため、直接的には薄毛に影響しないと言われています。
毎日多量にコーヒーを飲むとアデノシンを抑制させる効果を強めてしまうので、薄毛になってしまう恐れがある点には十分注意しておいてください。
缶コーヒーは要注意!
特に缶コーヒーには薄毛や抜け毛となってしまう要素があります。無糖やブラック以外の缶コーヒーには多量の糖分が含まれていて、その糖分が頭皮や髪の毛に悪影響を及ぼすと考えられるためです。
多量の糖分が抜け毛を誘発する恐れ
缶コーヒーなどで多量に糖分を摂取すると、抜け毛を誘発してしまう恐れがあります。糖分を摂取すると、体内の糖分を分解するためにビタミンBなどを大量に消費してしまいます。このビタミンBは「代謝ビタミン」とも呼ばれていて、新陳代謝に影響する栄養分なのです。
糖分を分解するためにビタミンBを消費してしまうと、新陳代謝が弱まってしまうので、結果的に頭皮の皮脂の分泌量が増えてしまうのです。
頭皮の皮脂が増えると、毛穴がつまってしまって血行不良になるので、抜け毛や薄毛の原因となる可能性があります。缶コーヒーを飲む時はできるだけ甘味料の入っていない「無糖コーヒー」や「ブラックコーヒー」を選ぶことをおすすめします。
薄毛を避けたいなら刺激物は控えめに
この記事では、刺激物が薄毛に与える影響を解説してきました。薄毛予防にはできるだけ辛い食べ物やコーヒーなどの摂取を適量にしておくのがベストです。
辛い食べ物やコーヒーの過剰摂取は薄毛の原因に
刺激物の過剰摂取は髪の毛や頭皮に良い影響を与えません。頭皮環境を悪化させてしまう恐れがあるため、抜け毛や薄毛を気にしている人は刺激物の過剰摂取には気をつけておきましょう。
刺激物も適量なら頭皮を活性化する効果も
しかし、辛い食べ物には血行促進効果などもあるので、適量の摂取は頭皮の血行を良くし、髪の毛を成長させる毛母細胞を活性化させる効果を期待できます。
また、髪の毛を作る成分を効率よく摂取するためには、栄養バランスを考えた食事も大切です。薄毛を気にしている辛いものが好きな人・コーヒーが好きの人は、ぜひこの記事を参考にしながら、食生活について一度見直してみてはいかがでしょうか。