女性と男性女性の抜け毛対策

女性の抜け毛と男性の薄毛の違い

女性と男性

髪の毛は、「女性ホルモン」がつかさどる

男性の薄毛の原因と、女性の薄毛の原因は違います。同じ「毛」であっても男性ホルモンがつかさどる毛と、女性ホルモンがつかさどる毛の2種類があるからです。女性に多い女性ホルモンがつかさどるのは「髪の毛」、男性に多い男性ホルモンが司るのが「体毛」です。女性と比較すると男性に体毛が多かったり、極端にハゲあがる人が多いのは、そのためです。

女性の薄毛のほうが治りやすい

女性と男性とでは、髪の育毛・発毛効果が現れる時間にも違いが出ます。一般的に男性で6ヵ月なら、女性ではその半分の3ヶ月で効果が現れると言われています。女性のほうが半分の時間しかかからないのは、成分量の違いではなく、ホルモンの量の違いが原因なのです。

男性に及ぶ薄毛原因は、”男性ホルモンの量”ではありません

男性の薄毛には、男性ホルモンが大きく影響しています。変異した男性ホルモン・DHT(ジヒドロテストステロン)が増殖すると、男性に多い薄毛症状の「AGA(男性型脱毛症)」を発症してしまいます。どうやって増えるのかといえば、酵素である5α-リダクターゼとの結びつきがDHTへと変異させます。

DHTが薄毛をまねくのはナゼなの?

それはヘアサイクルが大きく関係しています。髪の毛は成長期と退行期と休止期の3シーズンから、抜けたり生えたりを繰り返しています。通常のホルモン状態であればこのヘアサイクルが順調に稼動しているわけですが、DHTを発症することにより強引ともいえる脱毛指令が下ってしまうのです。本来であれば、まだまだ成長したい髪の毛が途中で脱毛しなくてはならないので、そのサイクル変動により薄毛をもたらしてしまいます。男性は男性ホルモンの影響を受けやすい遺伝的特質を持っているため、自ずとこの脱毛指令の影響も大きく受けるというわけです。

そのため男性の薄毛は男性ホルモンの量が多いから発症するのではなく、男性ホルモンが変異を起こすとAGAの薄毛をもたらし始めます

遺伝も大きく関わっています

薄毛要因は遺伝する男性ホルモンは主要な原因ですが、その影響を与えやすくする複数の要因が他にも複雑に絡みあって、髪が抜けたり薄くなったりすると考えたほうが良いかもしれません。

薄毛の原因は「男性ホルモン」以外にも、「遺伝」「生活習慣」「ストレス」などがあげられます。その中でも、遺伝的要素が大きく関係しているのが特徴。男性に薄毛をもたらす原因全体のうち25%に及ぶと見られています。とくに母方からの遺伝子要素の影響が大きいそう。母方の祖父が薄毛の場合は孫にも薄毛が遺伝すると言われているのです。

AGAは優性遺伝子で受け継がれやすい性質です

なるべくなら途中で途絶えたほうが嬉しいくらいに必要とされないAGAの誘引遺伝子・5αリダクターゼ。残念ながら優性遺伝のため、優先的に遺伝されていきます。つまり両親のどちらかに5αリダクターゼの活性遺伝子が備わっていれば、自ずと子どもに受け継がれるというわけです。

女性の薄毛は、「加齢」+「ホルモンバランス」が影響

男性と異なる性質を持つ女性の薄毛・抜け毛の特徴は、「加齢」と「ホルモンバランス」にあります。髪の密度は20歳を過ぎると少しずつ減っていき、太さも35歳がピークとなってやせ細る傾向となります。そのため年齢を重ねていくと、40歳前後からだんだん頭皮が目立つようになってくるのです。

女性ホルモンの乱れが髪の毛に直結します

髪の毛は「女性ホルモン」が司るものなので、女性のホルモンバランスの乱れは薄毛や抜け毛に直結します。そのため遺伝的要因もありますが、妊娠・出産やストレスなど、ホルモンバランスが乱れる出来事が起こると、一気に髪の毛に影響が出てしまうのです。

女性の薄毛はあきらめずに復活を期待できる!

しかし起こりやすいということは、ある意味で治りやすいということでもあります。例えば女性ホルモンの減少が原因となる更年期の薄毛も、それに当てはまります。更年期の薄毛は、髪の毛が成長し続けるための働きがある女性ホルモンのエストロゲンの減少で、髪の毛がやせ細ったり本数が減り薄毛になったりします。そして女性の体内にも男性ホルモンが存在しているため、女性ホルモンの乱れにより優位に働くのではないか?と考えられています。

しかし男性ホルモンの影響が優位に働くことはあれど、男性に比べると量が少ないために男性のような大量の脱毛を招くことはありません。また男性に比べると遺伝的要素も少ないので、日常のヘアケアで元の豊かな髪の毛を蘇らせる可能性は男性に比べて高いといえるでしょう。しっかり原因を見極めて対策していけば、改善が見込めるのも、女性の薄毛や抜け毛の特徴なのです。

環境の変化が女性の薄毛に拍車をかけている?

環境問題が女性ホルモンに影響女性の薄毛でもうひとつ問題視されているのが、環境問題です。排気ガスやダイオキシン、農薬など70種類以上もの環境汚染物質、ホルモン剤による薬物治療などによる、”女性の男性化”が囁かれています。それらが体内に入るとホルモンの働きを阻害。正常に分泌されていたホルモンバランスが崩れてしまいます。女性の体内に男性ホルモンが多く存在することで薄毛が進行してしまう可能性があるというのです。環境問題が女性のホルモンバランスを崩すと言われているものの、明らかではない部分も多いので対応しきれないのが現状のようです。